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胆道(胆嚢、胆管)、膵臓の検査・病気について
第1回 はじめに 〜痛み激しい胆石、膵炎〜
激しい腹痛を起こす代表的な病気の中に、胆石症と膵炎(すいえん)があります。胆石は多くの場合、胆汁中の余分なコレステロールが胆のうで、結晶化して石状に固まってできたものです。肥満症や糖尿病などでは胆汁中のコレステロールの濃度が高くなるので胆石ができやすくなります。また、男性よりも女性の方が胆石ができやすい傾向にあります。
胆石は普段は痛みを起こさないのですが、大きくなって胆のうの出口に詰まったりすると、胆のう炎を起こして激しく痛みます。とくに夕食に脂っこい物を食べた後、夜中に右の脇腹が痛み出します。大変に苦しい思いをしますので、中年以上の人で、肥満や糖尿病がある方は腹部超音波検査を一度受けて、胆石があるかどうかをチェックしておくのもよいでしょう。
胆石を小さい間に見つけると、薬を飲むだけでうまく胆石を溶かすこともある程度可能になっています。また、最近では開腹手術を受けなくても、腹腔(ふっくう)鏡というお腹(なか)の中をのぞく器械で簡単に胆石が詰まった胆のうを取ることもできます。この場合にはおなかの皮膚をわずか1aほど切るだけで済みますから、ずっと楽に治療を受けることができます。
急性膵炎も激しい腹痛を起こします。血液中のアミラーゼという酵素を測ることで簡単に診断できます。多くは飲酒が原因ですが、お酒を飲まない方にも起こることがあります。絶飲絶食で治療しますが、重症の場合にはショックを起こして命に関わるほどで、時に緊急で手術をすることがあります。いずれにしてもお酒の飲み過ぎには注意したいものです。
また、高齢化にしたがって膵がんが増えてきています。とくに山形は全国的に見ても膵がんが多いことで知られています。膵がんの症状はがんができた膵臓の部位により違いますが、黄疸(おうだん)が出てきて見つかることが多いようです。
下痢が続いたり、あまりはっきりした原因がないのに体重がどんどん減ってくるときにも膵がんを疑ってみる必要があります。最近ではCTスキャン(メモ参照)など先端の検査機器を使えるので、膵がんも早く見つけられるようになってきています。

CTスキャンとは、一種のレントゲン撮影装置ですが、コンピューターで画像を処理することで、体の断面を自由に描くことができます。ですから胆のうや膵臓などの体の奥にある臓器でもその形や内部の状態をよく知ることができます。この装置を発明した英国人には、その功績をたたえノーベル賞が授与されています。

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