重粒子線治療に関するQ&A

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受診について

Q1

誰でも受診・治療が可能ですか?

A1

 主治医またはかかりつけ医からご紹介いただくことが基本となっておりますので、紹介状(診療情報提供書)等を準備していただき、受診の予約をしていただければ受診可能です。
 なお、重粒子線治療の適応となる部位は「前立腺」、「頭頸部(頭蓋底を含む)」、「骨軟部(骨や筋肉など)」、「肺」、「食道」、「肝臓」、「膵臓」、「腎臓」、「子宮/膣」、「直腸/大腸(骨盤の再発)」です。現在は前立腺がんのみ治療を行っています。

Q2

どうすれば受診できますか?

A2

 当院を初めて受診される患者さんは、地域の医療機関からご紹介いただくことが基本となりますので、主治医またはかかりつけ医に「重粒子線治療を受けたい」、「話を聞いてみたい」などとご相談をいただき、紹介状(診療情報提供書)等をご準備していただけるようお願いしてください。
 紹介方法など詳細は当センターHPの「医療機関の方へ」、「重粒子線治療をお考えの方へ」もしくは山形大学医学部附属病院HPの「地域医療連携センター」をご参照ください。
 なお、現在の重粒子線治療は前立腺がんのみ受付しております。泌尿器科の外来日は毎週火曜日と木曜日(5月からは金曜日も加わります)になっておりますので、その曜日で予約を取ることになります。

Q3

現在受診している病院は地域医療連携病院になっていないのですが、どのように紹介してもらえるのでしょうか?

A3

 当院と連携していない場合でも、現在受診している病院に地域医療連携に関する部署があればそこに相談してみてください。
 該当する部署がない場合でも主治医に相談していただき紹介状を作成していただければ当院での受診は可能です。

Q4

紹介状がないと受診できませんか?

A4

 当院は、平成6年11月に「特定機能病院」として承認されているため、地域の医療機関から、当院での診療が必要であるとご紹介いただくことが基本となっております。初診時に他院からの紹介状をお持ちでない方には通常の医療費とは別に、紹介状なしの大病院受診時の定額負担(選定療養費)として以下の金額をご負担いただきます。
  
○医科 初診時 5,500円(税込)、再診時 2,750円(税込)   
○歯科 初診時 3,300円(税込)、再診時 1,650円(税込)
  
また、紹介状をお持ちでない場合には最初から検査をしていただくことになりますので、検査料等の負担が増えることになります。

Q5

現行の診療について他の医師からも意見を聞きたい。

A5

 当院以外で診療を受けられている方を対象に、「他の医師の意見も聞き、納得して治療を受けたい。」 という要望に応え、セカンドオピニオン外来を設けております。患者さんからのご相談と、主治医からの診療情報提供をもとに今後の治療に関する意見を提供いたします。申込は必ず主治医に相談の上、主治医より窓口にお申し込みください。(患者さん個人からの申込は受け付けておりません。)詳細は山形大学医学部附属病院HPの「セカンドオピニオン外来のご案内」をご参照ください。

【費用と時間】
・原則として、お一人1時間以内です。
・費用は1時間まで33,000円(税込)です。
・全額自費診療となり、健康保険は適用されません。

治療について

Q6

治療準備開始~開始までにかかる期間はどれくらいですか?

A6

 治療する部位によって異なりますが、約2~4週間(前立腺がんはホルモン治療期間を含め1~6ヶ月間)程かかります。初診時に患者さんの様々な検査結果をもとに、重粒子線治療の対象かどうかを診断します。対象となる場合には、治療開始に向けて固定具の作製やCT撮像を行い、がんに正確に照射するための準備をしていきます。ただし、予約枠の関係もあり希望どおりの日程とならない場合があります。

Q7

治療期間中は入院、それとも通院になりますか?

A7

 重粒子線治療は身体への負担が少ない治療のため、外来通院で行うことが出来ます。遠方の患者さんで毎回の通院が困難な場合は、周辺の宿泊施設をご利用ください。また、併存疾患や抗がん剤を併用する場合など、治療内容によっては入院で重粒子線治療を実施することがあります。

Q8

1回の治療時間・治療回数はどれくらいですか?

A8

 1回の治療にかかる時間は、照射する部位によって異なり、数分から数十分です。治療室に入ってから治療終了までの時間は15分〜30分程度です。疾患や治療内容によっても前後することがあります。治療の回数も疾患により異なりますが、1回~20回で治療を行います。

Q9

外科療法・化学療法・免疫療法との違いは何ですか?

A9

 重粒子線治療は標的とする病巣に絞った治療(局所治療)ですので、外科療法と目的は似ています。一方で、化学療法や免疫療法は全身のがん細胞に対する治療です。実際にはそれぞれの特徴を活かせるように、重粒子線治療と他の治療を様々なタイミングで組み合わせることもあります。

Q10

X線・陽子線との違いは何ですか?

A10

 重粒子線治療は、がんの大きさや深さに合わせてピンポイントに照射が出来るため、X線よりも正常組織への影響を抑えながら、がんへ集中的に照射が出来ます。また、がんを死滅させる効果がX線・陽子線に比べ約2~3倍高いため、放射線が効きにくいがんにも有効であり、さらに少ない照射回数での治療が可能です。

Q11

現在、重粒子線治療の対象とされている部位は何ですか?

A11

 現在当院では前立腺がん治療のみ受け付け、診療を行っています。(2021年4月時点)

Q12

前立腺がん以外の治療予定はどうなっていますか?

A12

 前立腺がん以外の部位※については、回転ガントリーの稼働後を予定しており、受け付けは部位により異なりますが、「頭頸部(頭蓋底を含む)」、「骨軟部(骨や筋肉など)」は回転ガントリーの照射開始日から1ヶ月前を目途に受付開始を予定し、照射開始は令和3年8月から9月頃を予定しております。先進医療に関しては令和3年11月頃から順次開始予定です。

※公的医療保険適用:「頭頸部(頭蓋底を含む)」、「骨軟部」
 先進医療の適用:「食道」、「肺」、「肝臓」、「膵臓」、「腎臓」、「子宮」、「直腸/大腸(骨盤内再発)」

Q13

重粒子線治療を受けられない場合はありますか?

A13

 重粒子線治療の対象は、がんの診断が確定しており、広範な全身への転移がない場合で、病変を画像で確認ができ、原則として腫瘍の最大径が15㎝を超えないものです。ただし遠隔転移があっても長期予後が期待できる場合には治療の適応となる場合があります。また、皮膚や胃や腸などの臓器に近い部位は、治療が困難になる場合があります。詳しくは放射線治療専門医へ相談をお勧めします。

Q14

放射線治療を受けたことがある場合には、重粒子線治療を受けられないと聞いていますがどうしてですか?

A14

 一概に適応外とするものではありませんが、各臓器の被ばく量には限度があるため、これまでどのような治療をしたかにより判断されます。このため、重粒子線治療を希望する場合には、まずは主治医またはかかりつけ医に相談していただくこととなります。その後、地域の医療機関から、当院での診療が必要であるとご紹介していただき、受診していただいた上で個別に判断することとなります。

Q15

前立腺がん以外について早急に重粒子線治療を受けたいのですが、どうしたら良いですか?

A15

 まずは現在診療を受けている主治医と相談してください。現在当院では前立腺がん以外は治療を開始していないため、先行施設の千葉のQST病院(旧放射線医学総合研究所病院)、群馬大学医学部重粒子線医学センター、神奈川県立がんセンター、大阪重粒子センター、九州国際重粒子線がん治療センターに紹介していただくようご相談してください。

Q16

重粒子線治療を受けた後は手術が出来ないのですか?

A16

 放射線治療を受けた後手術が出来ない場合がありますが、手術を実施している事例もあります。主治医に相談してくださるようお願いいたします。

Q17

ペースメーカーを着用していますが、重粒子線治療は出来ないですか?

A17

 「ペースメーカー」を使用している場合は、照射する部位によって重粒子線治療を実施できるかの判断がなされます。前立腺がんの場合はほとんどが適応となります。

Q18

前立腺がんへの重粒子線治療で副作用はありますか?

A18

 照射期間中から出現する典型的な副作用に、尿の出しづらさ(排尿障害)や尿回数の増加(頻尿)があります。程度が強い場合には内服薬を処方します。治療中もしくは治療直後から生じた副作用は、治療後1~2か月で治療前の状態に回復することが多いです。治療後1年くらいから発症しうる典型的な副作用に、血便や血尿があります。血便や血尿を経験する患者さんの割合は全体で1割程度いらっしゃいますが、重度になることはほとんどありません。ただし抗凝固薬を内服されている患者さんは、血便や血尿が多少起こりやすくなります。

Q19

治療を途中で止めることはできますか?

A19

 治療を途中で中止した場合、大きく治療効果が下がってしまいます。
 治療期間中どうしても都合が悪く、通院治療ができない場合、事前におわかりでしたら、治療開始前に当センターの医師にご相談ください。なお、一旦中止した場合には、再度検査を実施し治療について改めて判断することとなります。

Q20

治療中の喫煙や飲酒は出来ますか?

A20

 頭頸部がんや肺がんでは、放射線治療中に喫煙を続けると副作用が増強し、また治療効果が低下すると言われています。その他のがんでも副作用が強まる場合もあるため、治療をきっかけに禁煙されることをおすすめします。
 飲酒については、治療による腫瘍や正常組織の浮腫を増悪させるリスクを高めるため、禁酒をお願いする場合があります。

治療費について

Q21

治療費はどれくらいですか?治療箇所によって異なりますか?

A21

 治療を行う疾患が、保険診療、先進医療、自由診療のいずれに適用となるかによって、治療費が異なります。

【保険診療】
 公的医療保険が適用となる一部疾患※に対する重粒子線治療は、自己負担割合に応じて1~3割の自己負担となります。また、「高額療養費制度」も利用可能で、あらかじめ「限度額適用認定制度」の交付を受ければ、医療機関ごとに1か月の支払額が自己負担の限度額となります。自己負担額については収入や年齢により異なりますが、概ね8千円から27万円程度となります。
※切除不能な骨軟部腫瘍(骨や筋肉、血管、皮下組織などの軟部に発生する腫瘍)、限局性及び局所進行性前立腺がん、頭頸部のがんの一部

【先進医療】
 公的医療保険が適用とならない疾患に対する先進医療による重粒子線治療は、314万円の全額自己負担となり、それ以外の通常の保険診療と共通する部分(診療、入院、検査、投薬など)については公的医療保険が適用され、一部自己負担割合に応じて加算されます。なお、一部の民間医療保険には、先進医療の費用を給付する特約を備えたものがあります。

【自由診療】
 保険診療や先進医療の適用以外の重粒子線治療は自由診療となります。自由診療の場合は、公的医療保険との併用は出来ず、352万円(医療用ビザにより治療目的で外国から本邦に渡航された外国人の方については、528万円)の全額自己負担になります。また、検査等もすべて自由診療になりますので、それら費用を含め全額負担となります。

Q22

治療方針を選択するに当たり、治療費についても参考としたいので、重粒子線治療を選択した場合とほかの治療を選択した場合の費用を教えて欲しい。

A22

 前立腺がんの治療の場合は保険適用となっており、重粒子線治療を選択した場合は自己負担割合に応じて1~3割の自己負担となります。また、「高額療養費制度」も利用可能で、あらかじめ「限度額適用認定制度」の交付を受ければ、医療機関ごとに1か月の支払額が自己負担の限度額となります。自己負担額については収入や年齢により異なりますが、概ね8千円から27万円程度となります。外科手術を選択した場合についても原則としては、同程度の負担が考えられます。重粒子線治療は原則として外来通院による治療ですが、外科手術の場合は入院となるため入院に係る費用が発生します。また、退院後についても抗がん剤による治療を継続する場合もあるなど個々の症例により異なるため、明確にお答えすることはできません。詳細については医事課への相談をお勧めします。

Q23

現在、がん保険に加入していますが、重粒子線治療を受けた場合には保険金は概ねいくら支払われるのですか?

A23

 契約している保険内容により支給される対象や金額も異なるため、契約している保険会社に直接照会してください。

その他

Q24

前立腺がんの重粒子線治療のために受診する場合、泌尿器科と放射線治療科を受診することとなりますが、紹介状とそのほかの検査資料等については、どの診療科へ持参すれば良いですか?

A24

 来院の際は、始めに、総合受付で手続きをお願いいたします。その際に、資料等について説明をさせていただきます。なお、手続きののち、最初に泌尿器科、その後放射線治療科に受診していただきますが、紹介状等は電子カルテに取込ませていただき、各科にて確認できるシステムとしております。

Q25

今回重粒子線治療を開始するとのことですが、治療担当医師等の治療経験や治療手技の習熟度などについて教えてください。

A25

 治療開始にあたり、医師・看護師・放射線技師については、事前に先行医療施設での研修を実施し治療の経験を積んでいるため、治療に支障はないと考えています。
 なお、不明な場合には、総合受付の職員にお声掛けください。