ご挨拶
山形大学医学部 臨床腫瘍学講座は、2007年6月に新設された講座で、山形大学医学部附属病院では腫瘍内科として診療を担当しています。初代教授の吉岡孝志先生が長年臨床腫瘍学の発展、そして腫瘍内科診療の発展に取り組まれてきました。吉岡先生が2025年3月に定年退職され、2025年9月より二代目教授として私がこの講座を引き継いでおります。今後さらなる臨床腫瘍学、がん診療の発展に貢献したいと考えております。
私たち腫瘍内科医は、がんの薬物療法を専門に積極的に行いながら、進行固形がん患者さんの生活の質の維持を含めたがんの治療全般に携わっています。本講座では、特に消化器がん、骨軟部腫瘍、原発不明がん、肺がん、乳がんなどの診療を行っています。
がん遺伝子パネル検査も積極的に行っております。消化器がんに関連する遺伝性腫瘍の診療も行っています。
がんの治療は、外科治療や放射線治療、そして内科的治療(がん薬物療法や緩和治療)とありますが、それぞれ単独のみでは十分な治療成績は得られないことが多くなっています。
患者さんごとに、より質の高い生活に結びつくような最適な組み合わせの治療を受けて頂くことが必要です。山形大学病院にはがん治療に関して専門性の高い診療科が揃っており院内連携は非常に円滑です。私たち腫瘍内科は、他の診療科と連携しながら、患者さんにとってより有益な効果が得られるよう、日々診療を行っています。
昨今は、分子生物学の進歩に伴い、がん薬物療法の進歩が著しく、分子標的薬を主とした新薬がどんどん国内で承認され普及している時代です。新しい分子標的薬は有効性が進歩しているのもさることながら、がん遺伝子パネル検査や新規分子バイオマーカーによる薬剤選択、また時により生殖細胞系列バリアントの情報を用いた薬剤選択がより複雑化しています。また今まであまりみられなかったような副作用(免疫関連有害事象、心血管有害事象など)のマネジメントの難易度も上昇しています。それらを専門に扱い、かつ多診療科間の連携もコーディネートできる腫瘍内科医(がん薬物療法専門医)の存在ががん診療にはより重要性を増しています。しかしながら、国内での腫瘍内科医(がん薬物療法専門医)数は米国と比較し、まだ数分の1と少なく、まだまだ増加させる必要があります。この山形大学から1人でも多くの腫瘍内科医やがん診療に携わる医師を育て、山形県そして国内のどの地域でも標準的がん薬物療法を受けられるように体制を作っていくさらにそれらのネットワークを生かしながら、新しいがんの診断・治療法を開発していくことが当講座の長期的な目標です。
一方、現時点では限られた人材の中で、全てのがん患者さんの診療を山形大学医学部附属病院のみで対応することは不可能です。そこで、「がん診療の均てん化」にも積極的に取り組んでおります。これにより患者さんがお住いの地域の病院で最適な治療を受けられるようになります。具体的には、地域病院との治療方法の共有化、医師やメディカルスタッフの教育、腫瘍内科医師の地域中核病院への派遣などです。院内のみならず広域地域で連携するがん治療ネットワークの指導的存在となることを目指しています。
私たちは、全てのがん患者さんが最適な治療を受けられる社会を目指しています。
そのために、出来るだけ多くの次世代の腫瘍内科医そしてがん診療に携わる医師の育成を目指します。
今後ともご指導賜りますようお願い申し上げます。
2025年9月
山形大学大学院医学系研究科医学専攻 臨床腫瘍学分野
教授 高橋雅信
2026年2月27日(金)
医学部50周年記念講堂において新任教授講演会が開催されました。
髙橋雅信教授もご講演され、今後の臨床腫瘍学の方向性、そして山形大学腫瘍内科が目指すべき将来像について、力強いメッセージをお示しくださいました。
分子標的治療や免疫療法のさらなる発展、多職種連携の深化、そして教育・研究を通じた次世代育成の重要性に触れられ、まさに「新生・腫瘍内科」の始まりを感じる講演会となりました。
医局員一同、教授のもとで新たな一歩を踏み出していく決意を新たにいたしました!
文責:福井



2026年2月14日(土)
ホテルメトロポリタン山形において、高橋雅信先生教授就任祝賀会を開催しました。
医学部長や病院長をはじめ主賓の先生方から温かい励ましのお言葉を頂戴いたしました。
多くの先生方にご参加いただき、また医学部生のピアノ演奏もあり、とても盛り上がった会でした。
誠にありがとうございました!
文責:福井



10周年記念祝賀会を開催いたしました
謹啓 早春の候、皆様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて本講座の吉岡 孝志教授が山形大学に着任し、腫瘍内科を立ち上げて本年をもちまして創立十周年を迎えることとなりました。これもひとえにお世話になりました皆様のご支援とご厚誼の賜物と深く感謝しお礼申し上げます。
つきましては今日になるまで本講座の運営に奮励いただいた方々をお招きして、心ばかりではありますが、十周年記念祝賀会を催させていただきました。
参加者の皆様にはご多忙の折にもかかわらず来臨の栄を賜り大変ありがとうございました。
医局員一同、講座の発展に尽力してまいる所存でございますので今後とも倍旧のお引き立てを何卒よろしくお願い申し上げます。
略儀ではありますが、創立十周年のご挨拶を申し上げます。
謹 白
平成三十年三月吉日

