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C型肝炎の最新治療
肝硬度測定
  C型肝炎の最新治療

 我が国のHCVに対する抗ウイルス療法は、1992年のインターフェロン(IFN)療法に始まり、その後は急速な進歩を遂げてきました。ペグインターフェロンとリバビリン2剤併用治療、 その治療にテラプレビルやシメプレビルなどの抗ウイルス剤を加えた3剤併用治療、そして2014年9月に内服用(経口)の抗ウイルス剤のみでIFNを用いない(IFNフリー)抗ウイルス剤2剤併用治療がC型肝炎の標準治療の一つに加わりました。 これが、1型に対する経口剤治療薬ダクラタスビルとアスナプレビル(ダクルインザ®+スンベプラ®)の2剤併用療法(24週間内服)です。続いて、2015年3月には2型に対するソホスブビルとリバビリン(ソバルディ®+リバビリン)の2剤併用療法(12週間内服)、 2015年8月には1型に対するソホスブビルとレジパスビル(ハーボニー®)の2剤併用(合剤)療法(12週間内服)が承認され、 本格的なインターフェロンフリー経口剤治療の時代が到来しました。さらに、グレカプレビルとピブレンタスビル(マヴィレット®)による治療は最短8週間で治癒するようになりました。HCV排除が全体で95‐100%と高く、これまでIFNが効かなかった患者さんに対しても高いウイルス排除が得られています。また、IFN治療でみられた多彩で重篤な副反応は少ないとされ、 安全性の比較的高い薬剤ですが、肝機能障害や腎機能障害などを引き起こす可能性があり、定期的な診察と血液検査が必要です。

C型慢性肝炎(1型・高ウイルス量)の抗HCV治療ウイルス学的治癒率(SVR)の進歩



<経口抗ウイルス治療を希望される患者さんへ>

 C型肝炎ウイルスのセロタイプあるいはジェノタイプにより治療法が異なります。

・飲み薬のみの治療になり、ウイルス薬剤耐性変異の有無や腎機能障害の程度、併用内服薬などにより治療薬が選択されます。
・治療期間中は2週間〜4週間ごと通院し、採血と処方を行います。
・治療費が高額のため、肝炎治療費助成申請手続きをお勧めしています。詳しくは山形県のホームページをご参照ください。
・飲み薬が合わない(薬に対する耐性がある)患者さんがいますので、治療開始前に薬に対する耐性ウイルス検査を行うことを
 お勧めしています。県内50の専門医療機関(一覧PDF)では検査可能ですので、お問い合わせください。


主な治療薬(C型肝炎治療ガイドライン第6.2版 2018年10月参考)
  • 1、慢性肝肝炎で初回
  •  1型:ハーボニー、エレルサ/グラジナ、マヴィレット、ジメンシー
  •  2型:ソバルディ/リバビリン、マヴィレット、ハーボニー
  • 2、代償性肝硬変で初回
  •  1型:ハーボニー、エレルサ/グラジナ、マヴィレット
  •  2型:ソバルディ/リバビリン、マヴィレット、ハーボニー
不成功であった場合は、専門医療機関で相談の上、基幹病院(大学病院)へ紹介の上、再治療となりますので主治医とご相談下さい。
2018年12月2日現在
Copyright (c) Yamagata University Faculty of Medicine.