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野生生物に対する影響

 野生生物の病気や生息数の減少などの現象を、ダイオキシンと結びつけることはなかなか困難です。なぜなら野生生物は、ダイオキシンだけでなく様々な化学物質にさらされている上、その他の様々な要因(生息地の消失や人間活動の影響)が影響しているかもしれないからです。しかし、ダイオキシン、PCB、DDTなどの有機塩素化合物による汚染と、は虫類や鳥類の卵の孵化率に相関が見られるとの研究報告もあり、今後の研究が進むことが期待されています。

 動物実験によればダイオキシン類は、急性毒性、慢性毒性、発がん性、生殖毒性、催奇形性、免疫毒性等において、多岐にわたる影響を及ぼしている結果が得られております。急性毒性としては毛並の乱れ、動作緩慢、体重低下、胸腺萎縮、肝臓肥大などの症状が現れることが分かっております。

 2,3,7,8-TCDDの投与により、マウス胸腺細胞の減少が観察され、細胞性免疫の強い抑制が起こることが示唆されます。またウイルス、細菌、寄生虫などに対する防御機構の低下により、致死率の増加や寄生虫排除の遅れが見られることも報告されております。 なお、野生生物に対する化学物質の影響については環境ホルモンの項にも記しておきましたのでそちらもご覧下さい。