|
7. 関連用語の説明
1)オゾン全量( m atm-cm )
オゾンはオゾン層を中心に大気のあらゆる高度に存在しておりますが、観測地点上空の大気の上端から下端までの全層に存在するオゾンを集めて0 ℃、1 気圧の状態にしたときの厚さによってオゾンの全量を表します。
cm で表した数値を1000 倍してm atm-cm (ミリアトムセンチメートル)の単位で表示すします。ドブソンユニット(DU)と表すこともあります。日本付近では250 〜450m atm-cm 程度の値となります。
2)オゾンホールの規模
オ ゾンホールの強さまたは規模を定量的に表現するための世界的に統一された尺度はありません。我が国では気象庁が南緯45度以南におけるオゾンホールの状況を表す次の3つの要素を定義し、人工衛星による観測資料を用いてオゾンホールの規模を評価し、公表しています。
a オ ゾンホールの面積
オゾンホール発生以前には広範囲に観測されなかったとされるオゾン全量が220m atm-cm以下の領域の 面積(万km単位)。オゾンホールの広がりの目安を与える量。
b 最低オゾン全量
観 測されたオゾン全量の最低値(m atm-cm 単位)。
c オ ゾン破壊量
観測されたオゾン全量を300m atm-cm (オゾン全量の全球平均値)に回復させるために必要なオゾンの質量(万トン単位)。オゾンホール内で破壊されたオゾン総量の目安を与える量。
3)極渦(極夜渦)
極域上空の成層圏においては、太陽光が射さない冬季(極夜)の間に、極点を中心として非常に気温の低い大気の渦が発達する。これを極渦という。
4)極域成層圏雲(極成層圏雲)
極渦の内部の成層圏の気温がミ78 ℃以下に低下すると、硝酸や水蒸気からなる極域成層圏雲(PSCs)が出現する。通常、クロロフルオロカーボン類(CFCs )から解離した塩素の大部分は、下部成層圏ではオゾン層を破壊する作用のない塩化水素や硝酸塩素の形で存在しているが、極渦内部に極域成層圏雲が発生するとその雲粒子の表面で特殊な化学反応が起こり、これらの物質から変化した塩素ガスが大気中に大量に放出される。塩素ガスもオゾンを破壊する作用はないが、光によって壊れやすく、春になって太陽光線が射すと解離し、活性な塩素原子が放出され、オゾンの破壊が急激に進行すると考えられている。
|