理念・特色
 日本の医学・医療を取り巻く環境はいま大きく変わろうとしています。 超高齢社会となり、がん、認知症をはじめとする加齢に関連する疾患を複数かかえる高齢者が増加します。また、分子標的薬、iPS細胞、Brain Machine Interfaceなど様々な治療法の開発が急速に進められています。一方、医学部定員増に伴い、今後は医師数の増加が見込まれます。したがって、将来自分の希望する環境で活躍するためには、これらの変化に対応できる真の実力ある医師になることが不可欠です。  このような状況の中、当院では “未来の医学・医療の中で輝き続けるための研修”として、将来を見据えた研修を行っています。


1.プライマリケアは当然。その上で専門性をもった医師

 初期臨床研修の目的の一つはプライマリケアの習得です。当院では1年次から救急当直を含む幅広い経験を積むことにより、様々な患者さんの初期治療にあたる能力を身につけていきます。しかし、それだけで十分でしょうか。
 患者さんのほとんどが、本格的な治療は専門家にしてほしいと希望します。早い時期から将来の専門を意識して初期研修を進めることで、スムーズに後期研修へ移行することができます。
 当院では、2年間かけて志望科をじっくり考えたい方、早めに志望科の専門的教育を受けたい方の両方に対応できる柔軟なプログラムを準備しています。また、スタッフ医師の数が市中病院(研修協力病院)に比べ圧倒的に多いメリットを生かし、各研修医の担当となる初期臨床研修センター教員をはじめ、十分な指導を行える体制を整えています。


2.大学病院、市中病院 双方で幅広い初期研修
 大学病院と市中病院で、経験できる医療の内容は部分的に異なります。そこで、当院の研修プログラムは、最長16ヵ月の市中病院での研修を選択できる「たすきがけ方式」を採用しています。希望に応じて、大学病院に加え複数の市中病院で幅広い経験を積むことができます。必修科、希望科ともに大学病院、市中病院のどちらも選択可能です。研修協力病院として山形県内の主な病院はすべて参加していますので、各病院の特性に応じた研修ができるシステムになっています。



3.多彩なアプローチによる癌の最先端医療
 当院は2005年に国立大学としては全国に先駆けて医学部内にがんセンターを設置しました。2007年より関連診療科すべてが参加して治療方針を決定するキャンサートリートメントボードを開始し、癌の集学的治療を進めています。脳腫瘍の覚醒下手術、医療ロボット「ダビンチ」を使った低侵襲手術、術中MRI、分子標的薬を使った化学療法などの最先端医療を実施し、現在、北日本で初めての重粒子線治療施設の導入に向けて準備を行っています。また、緩和ケアやチーム医療などにも病院全体として取り組んでいます。
 このような環境で各診療科に関係する癌について深く学ぶことは、将来どの科を選択したとしても役立つと考えられます。さらに癌に関する専門家をめざす方は、初期研修中に大学院のがん治療に関する専門医師育成コースに進学することが可能です。


4.臨床研究を通してより深い病態の理解と臨床への応用
 新たな疾患概念や治療法の発見など臨床における重要な研究の多くは、臨床医が携わっています。
 初期研修中からひとりひとりの患者さんとその病気に真摯に向き合い、常に最善の医療を提供することを目標にしましょう。指導医はよろこんでそのお手伝いをしますが、同時に自分で納得いくまで検索する態度が大切です。医師としての研修と臨床研究はけっして別々のものではなく、病態を深く理解することがよりよい治療に結びつきます。当院では皆さんのあくなき探求心をサポートし、マニュアル医師ではなく考える医師を育成します。

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