平成28年度 山形大学医学部附属病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 840 408 403 714 922 1409 2844 2621 1375 145
【定義】                                  
 ①集計期間に一般病棟を退院した患者さんの年齢階級別(10歳刻み)の患者数。
 ②年齢は、入院日時点とする。
 ③年齢階級は90歳以上を1つの階級として設定する。
【説明文】
  特定機能病院である当院は、高度の医療を提供する病院として県内の医療提供体制の中心となり、質の高い医療を幅広い年齢層の患者さんに提供しております。
  60歳以上の患者さんの占める割合が6割となり、高齢者が罹患しやすい循環器疾患の患者層も多く、症状が比較的重症になりやすい高齢者等の入院が多くなる傾向にあります。また、がん診療連携拠点病院の指定を受けており、悪性腫瘍の患者さんが多くなっております。                  
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 処置2なし 216 4.68 5.51 0.00% 59.46
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 処置1:心臓カテーテル法による諸検査 処置2なし 副傷病なし 166 3.91 3.06 0.00% 71.06
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2:化学療法ありかつ放射線療法なし(4) 副傷病なし 117 8.79 12.35 2.56% 64.24
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 108 6.42 4.71 0.00% 69.22
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの等 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 82 7.83 5.85 0.00% 71.70
 循環器科(第一内科)における最も多い症例は、頻脈性不整脈に対する経皮的カテーテル心筋焼却術を行うための入院です。続いて多い症例は、心臓カテーテル検査や治療のための入院です。心臓カテーテル検査は狭心症だけでなく、急性心筋梗塞や冠動脈バイパス手術前後の検査でも行われます。更に循環器の分野では閉塞性動脈疾患に対する血管拡張術を行う症例が多くなっております。これらの入院は平均して1週間以内です。また当科では循環器疾患以外に呼吸器疾患や腎臓疾患、膠原病の診療を行っており、肺癌に対する化学療法を行う症例は年間100例を超えております。平均的な入院期間は7-10日程度です。他に呼吸器分野では肺炎などの呼吸器感染症、間質性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患に対する検査、治療を行い、腎臓疾患(腎炎、腎不全など)に対する薬物、食事療法や透析治療、膠原病疾患に対する検査、薬物治療を行っております。
消化器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 処置2なし 副傷病なし 85 12.93 11.06 3.53% 72.53
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 処置2なし 81 10.00 9.02 0.00% 72.44
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍 その他の手術 処置2なし 56 18.59 11.74 1.79% 72.55
060300xx97100x 肝硬変 その他の手術 処置1:限局性腹腔膿瘍手術等 処置2なし 副傷病なし 38 30.16 14.28 2.63% 64.21
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍 手術なし 処置2:化学療法ありかつ放射線療法なし(4) 副傷病なし 30 9.30 9.82 3.33% 65.13
 消化器科(第二内科)では、胆石を内視鏡を用いて除去したり、胆嚢炎や胆管炎に対してドレナージ(膿を排出する)をする患者さんや、早期胃癌を内視鏡で切除する患者さんが多く入院されています。治療困難例や多数の合併症を持つ患者さんが多いにも関わらず、いずれの内視鏡治療も、平均在院日数は10日間前後と短く、効率的かつ安全に治療が行われていることが分かります。また、肝硬変の合併症である静脈瘤治療や肝臓癌に対する塞栓術、進行食道癌に対する化学療法を行う患者さんも多く入院されています。
 また疾患の希少性から数としては現れませんが、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)や原発性胆汁性胆管炎、自己免疫性肝炎、原発性硬化性胆管炎、自己免疫性膵炎などの難病、特に診断や治療困難例を積極的に受け入れ、より専門性の高い検査や先進的な治療を行っております。
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130010xx97x2xx 急性白血病 その他の手術 処置2:化学療法(2) 26 61.54 41.96 3.85% 56.04
010155xxxxx00x 運動ニューロン疾患等 処置2なし 副傷病なし 20 13.75 14.14 5.00% 66.75
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 処置2:リツキサン(4) 副傷病なし 20 17.55 16.83 5.00% 72.20
100070xx99x100 2型糖尿病末梢循環不全なし 手術なし 処置2:インスリン注射(1) 副傷病なし 85歳未満 19 17.05 14.61 0.00% 53.58
010200xx99x00x 水頭症 手術なし 処置2なし 副傷病なし 12 17.00 7.70 0.00% 76.92
 内科(第三内科)では血液疾患、神経疾患、糖尿病・内分泌代謝疾患を診療しています。血液疾患の中心は、急性白血病や非ホジキンリンパ腫などの血液の悪性腫瘍です。骨髄移植、末梢血幹細胞移植、従来の化学療法に加えて、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬による治療を行っています。そのほかに貧血や出血傾向をきたす疾患の診断・治療を行っています。
 神経疾患は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)に代表される運動ニューロン疾患、パーキンソン病、糖尿病・内分泌代謝疾患では糖尿病の教育・合併症検査入院、外科入院中の周術期の血糖管理が多く、次いで、甲状腺、副腎、下垂体、副甲状腺などホルモンの病気の診断・治療も行っています。
 水頭症(特に正常圧水頭症)、脳梗塞など脳・脊髄・末梢神経・筋肉の病気の診断と治療を行っています。稀れな難病の遺伝子診断も行っています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害 2500g以上 手術なし 処置2なし 副傷病なし 78 6.37 6.18 0.00% 0.00
010230xx99x00x てんかん 手術なし 処置2なし 副傷病なし 35 7.46 7.12 0.00% 6.09
010310xx99x0xx 脳の障害 手術なし 処置2なし 25 1.60 11.62 0.00% 6.68
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害 1500g以上2500g未満 手術なし 処置2なし 24 9.38 11.55 0.00% 0.00
14031xx09910xx 先天性心疾患 1歳以上 手術なし 処置1:心臓カテーテル法による諸検査 処置2なし 22 3.09 4.39 0.00% 8.86
 小児科では、低出生体重児や未熟児、また胎児期に異常を指摘されていて当院で出生し、その後の管理を必要とした新生児症例が最も多くなっています。また、痙攣(けいれん)や意識障害を発作のようにくりかえし起こす、「てんかん」の治療や検査での入院の方も多くなっております。また、先天性心疾患に対する小児の心臓カテーテル検査の入院も多くなっております。
 なお、数としては多くありませんが、当院小児科は山形県内主要病院小児科で受け入れ困難な、難治・稀少の血液・腫瘍性疾患、新生児疾患、心疾患、神経疾患、内分泌疾患、腎・免疫疾患の症例をご紹介いただき、特に重症な症例を受け入れております。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍 皮膚悪性腫瘍切除術等 処置2なし 77 8.36 8.78 0.00% 79.22
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 処置1なし 19 7.63 4.28 0.00% 44.74
080005xx01x0xx 黒色腫 皮膚悪性腫瘍切除術等 処置2なし 16 24.56 14.87 0.00% 71.44
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 14 11.71 11.97 0.00% 58.43
080190xxxxxxxx 脱毛症 14 4.14 3.72 0.00% 33.29
 皮膚科で最も多いのは皮膚悪性腫瘍切除術の患者さんで、具体的には基底細胞癌、有棘細胞癌などの皮膚悪性腫瘍が含まれます。これらは高齢の方に多い疾患です。2番目に多い皮膚の良性新生物の摘出術には、外来では切除が難しい頭部の脂腺母斑や、巨大な脂肪腫などが含まれます。次に多い疾患は悪性黒色腫に対する切除術の患者さんです。悪性黒色腫の場合、切除範囲が大きくなることが多く、平均在院日数が比較的長くなっています。急性膿皮症には蜂窩織炎などの皮膚細菌感染症が多く含まれています。程度の軽い場合には外来通院での加療も可能ですが、重症の場合は入院し、安静のうえ抗生剤の点滴を行います。平均12日間程度の入院が必要です。最後の脱毛症には、病変の範囲が広く急速に脱毛が進行する円形脱毛症の患者さんに対して行われるステロイド点滴療法が含まれます。3日間の点滴を行うため、4日間程度の入院が必要です。
放射線科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100020xx99x2xx 甲状腺の悪性腫瘍 手術なし 処置2:I131内用療法(2) 36 5.00 6.56 0.00% 59.22
010010xx99030x 脳腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2:化学療法なしかつ放射線療法あり(3) 副傷病なし 11 13.73 9.60 18.18% 68.45
070040xx99x2xx 骨の悪性腫瘍 手術なし 処置2:放射線療法(2) 11 14.00 24.03 72.73% 72.82
040040xx9902xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2:化学療法なしかつ放射線療法あり(2) 10 11.50 24.87 0.00% 80.20
110080xx99030x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2:タキソテール等(3) 副傷病なし 15.07
 放射線治療は外来で行うことができますが全身状態が低下している時や遠方などで通院が困難な場合は入院治療を行います。当科の入院治療で多いのが前立腺癌に対する強度変調放射線治療(IMRT)、肺の定位放射線治療(SRT)、転移性骨腫瘍・転移性脳腫瘍に対する緩和照射、ヨード内用療法です。当科の根治的外部照射で近年多くの割合を占めるのは肺SRTと前立腺癌IMRTです。肺SRTは1週間強の治療で、前立腺癌のIMRTに要する期間は約2ヶ月です。どちらも遠方にお住まいの場合は入院で治療しています。
 また、転移性骨腫瘍による疼痛で通院が困難な場合にも1~3週間入院して外照射を行います。甲状腺癌術後の症例に対し、術後残存甲状腺組織や転移巣に対するヨード内用療法を行っております。この治療は放射性同位元素を内服投与するため、放射線防護として専用の入院設備が必要です。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx99x40x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 処置2:ジェムザール等(4) 副傷病なし 56 3.39 4.64 0.00% 55.86
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術等 処置2なし 44 10.98 11.57 0.00% 61.68
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍 手術なし 処置2:化学療法ありかつ放射線療法なし(4) 副傷病なし 40 14.70 9.82 0.00% 66.93
060020xx02x0xx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 処置2なし 35 18.51 17.65 0.00% 68.91
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 30 7.80 9.08 0.00% 63.47
 外科(第一外科)では消化器、乳腺、甲状腺、一般外科を専門としており、とくに癌治療に力をいれております。術前および術後の化学療法を十分に行うことにより、手術の根治性・治癒率の向上に努めております。乳癌の化学療法が最も多く乳房温存率の向上をはかっております。次いで食道癌に対する化学療法も多く施行されています。
 外科(第一外科)では、上記の他にも、胃癌、肝臓癌、胆道癌、膵癌、甲状腺癌など対象疾患は多岐に及んでいます。各種画像検査で詳細な術式の検討をした上で、根治性の確保と患者さんの負担低減に努めております。ヘルニアや胆石症、虫垂炎などその他の良性疾患も対象としており、多くの疾患、治療を担当させていただいております。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 その他の手術 処置2なし 148 10.45 12.73 0.00% 67.57
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 処置2なし 61 13.56 12.74 8.20% 74.62
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2:化学療法ありかつ放射線療法なし(4) 副傷病なし 36 7.83 12.35 0.00% 68.39
040040xx99000x 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 16 4.44 14.83 6.25% 69.94
050161xx9901xx 解離性大動脈瘤 手術なし 処置1なし 処置2:中心静脈注射等(1) 16 20.50 23.16 18.75% 72.38
 心臓血管外科( 第二外科)では心臓血管外科、呼吸器外科、小児外科を担当しています。入院する患者さんで最も多いのは、肺の悪性腫瘍(肺癌)に対する治療(手術)を受ける患者さんで、次に腹部大動脈瘤に対するステントグラフト治療を受ける患者さんとなっております。手術以外には、肺悪性腫瘍に対する化学療法や放射線療法、解離性大動脈瘤に対する降圧ならびにリハビリ療法などの治療が多くなっています。他に心臓血管外科では狭心症や心筋梗塞などに対する冠動脈バイパス手術や左室形成術、大動脈弁や僧帽弁などの弁膜症に対する弁形成術や弁置換術、胸部や腹部大動脈瘤に対する開胸・開腹の手術、ステントグラフト治療、それらを組み合わせたハイブリッド手術、急性大動脈解離や大動脈瘤破裂に対する緊急手術、先天性心疾患に対する様々な手術があります。呼吸器外科では肺癌をはじめとした肺腫瘍、縦隔腫瘍,気胸などに対する幅広い外科治療を行い、小児外科では鼠径ヘルニアから食道閉鎖症や胆道閉鎖症、胃食道逆流症、小児がんなど極めて多岐にわたる疾患に対する治療を行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010010xx01x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 処置2なし 副傷病なし 46 32.70 22.47 10.87% 55.67
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 処置2なし 副傷病なし 31 11.13 7.52 22.58% 62.68
010070xx01x20x 脳血管障害 脳血管内手術等 処置2:SPECT等(2) 副傷病なし 23 34.78 20.52 4.35% 51.22
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫 JCS10未満 手術なし 処置2なし 副傷病なし 16 14.56 19.35 37.50% 61.31
010010xx99000x 脳腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 15 16.00 11.54 6.67% 54.73
 脳神経外科では、脳腫瘍に対する検査や手術のための入院が多くなっています。脳腫瘍は大きく良性腫瘍と悪性腫瘍に分けられますが、当科ではそれぞれ十分な体制のもと実施しております。とくに悪性腫瘍の手術においては術中MRIや蛍光診断、ナビゲーションシステムなど様々な手術支援システムを併用し安全確実な手術を行うとともに、術後の放射線療法や化学療法などの追加治療も担当各科と相談しながら実施しています。
 頭部外傷も脳外科疾患では頻度の高いものであり、当科でも数多くの入院症例を担当しています。十分な検査、評価とともにリハビリや高次脳機能のフォローも行っております。
 脳血管障害は生活習慣病の増加や高齢化に伴い、ますます頻度の高くなっている疾患であり、当科でも急性期管理やリハビリはもちろん、症例によっては外科的手術による治療も積極的に行っております。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 処置1なし 副傷病なし 55 6.85 5.94 0.00% 54.09
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症 人工関節再置換術等 47 25.89 24.42 4.26% 64.02
070010xx99xxxx 骨軟部の良性腫瘍 手術なし 27 4.89 5.83 0.00% 54.15
070230xx01xxxx 膝関節症 人工関節再置換術等 26 25.69 26.26 11.54% 78.15
160610xx01xxxx 四肢筋腱損傷 靱帯断裂形成手術等 25 25.76 20.87 44.00% 62.96
 整形外科では、県の基幹病院のため診断治療に難渋する骨軟部悪性腫瘍疑いの患者さんの紹介が多く、精査の結果、良性腫瘍として治療される患者さんが最も多くなっています。また、短期入院で診断および治療を行っています。
 次いで、膝関節や股関節の人工関節置換術を目的に入院される患者さんが多くなっています。高齢化社会を迎えて、変形性関節症や関節リウマチによる関節障害により関節が著しく変形し、歩行や日常生活が困難になっている患者さんも増加しています。人工関節置換術は、除痛や歩行能力の向上に期待の持てる優れた手術で、術後成績も安定しています。その他には、重度多発外傷や重症脊髄損傷の患者さん、また併存症を多くかかえた患者さんを受け入れる機会が多く、入院期間が長くなることがあります。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 処置2なし 81 13.51 13.29 1.23% 54.56
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 処置2:化学療法ありかつ放射線療法なし(4) 副傷病なし 72 4.71 5.12 0.00% 58.15
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む) 腹腔鏡によるもの等 55 7.49 6.42 0.00% 39.40
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等 49 10.69 9.77 0.00% 35.00
120010xx01x0xx 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側)等 処置2なし 46 14.70 13.58 0.00% 56.20
 産婦人科で症例の最も多いのは、子宮悪性腫瘍手術を行うための入院です。子宮悪性腫瘍には子宮頸がんと子宮体がんがあり、近年子宮体がんの患者さんが増加しています。子宮頸がんに対しては骨盤リンパ節郭清を含めた広汎子宮全摘術を行い、子宮体癌に対しては術前に画像検査で適切な術式を検討したうえで手術を行っています。
 2番目に多いのは、子宮悪性腫瘍に関する化学療法(抗がん剤)の治療です。外来での化学療法も行っておりますが、初回の治療や合併症・副作用の多い方は入院管理で行っております。
 3番目に多いのは、子宮附属器(卵巣・卵管)の良性腫瘍に対する手術及び管理です。近年は特に腹腔鏡手術が多くなっており、平成27年に比べると平成29年は2倍以上の手術件数となっております。また、不妊症に対する手術も対象になっております。
 4番目に多いのは、周産期(お産)に対する手術及び管理です。平成28年は273件の分娩があり、10年前より約100件増加しています。当院ではハイリスク分娩や不妊治療による妊娠の管理の増加に伴い帝王切開などの周産期に対する手術及び管理も増加しております。
 5番目に多いのは、子宮附属器(卵巣・卵管)の悪性腫瘍に対する手術及び管理です。卵巣悪性腫瘍は早期発見が難しく、発見時には手術(子宮・附属器・リンパ節・大網などの摘出)になる患者さんが多数おられるため、多くなっております。
 近年、高度な手術やハイリスク分娩の管理が多くなってきております。今後、当院でも高度な手術や管理の導入が進んでいく予定となっております。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020160xx97xxx0 網膜剥離 その他の手術 片眼 138 14.33 10.53 0.00% 58.43
020150xx97xxxx 斜視 その他の手術 79 3.76 3.36 0.00% 25.58
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術 片眼 71 12.73 9.15 0.00% 65.38
020180xx97x0x0 糖尿病性増殖性網膜症 その他の手術 処置2なし 片眼 56 9.98 8.27 1.79% 54.48
020240xx97xxx0 硝子体疾患 その他の手術 片眼 53 7.64 7.01 0.00% 68.49
 眼科で最も多い症例は網膜剥離です。放置することで失明の危険性があり、治療に力を入れています。
 斜視は乳幼児から高齢者まで治療を受けられています。乳幼児では両眼視機能の獲得を目指し、適切な時期に治療できるよう努めています。斜視の手術は、複視の改善・整容面の改善を目的とすることも多く、患者さんのご希望に添って治療適応を決めています。
 緑内障は現在、失明原因第一位の疾患であり、早期発見と進行予防を目指しています。糖尿病網膜症が進行したものを増殖糖尿病網膜症と呼び、レーザー治療や硝子体注射、手術などを行い視機能の維持・改善を目指して治療しています。硝子体疾患は、網膜上膜、黄斑円孔、ぶどう膜炎など多岐にわたります。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術 99    10.41 9.36 0.00% 51.95
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 69 8.65 7.47 0.00% 52.72
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 その他の手術 45 7.49 7.75 0.00% 55.07
030425xx97xxxx 聴覚の障害 その他の手術 30 12.33 8.99 0.00% 38.57
100020xx01x0xx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除等 処置2なし 22 9.91 9.27 0.00% 52.45
 耳鼻咽喉科で最も多い症例は慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎です。山形大学ではこれら中耳炎に対する鼓室形成術を内視鏡下に行うことで、より安全・より低侵襲な治療を目指しています。
 耳鼻科医師向けの内視鏡手術講習会も毎年開催しており、また手術見学や県外からの紹介患者も非常に数が多く、今後益々普及していくことが期待される手術手技です。
 2番めに多い症例は慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などの鼻科疾患です。これらの患者さんに対しても内視鏡下での手術加療を行うことにより、より安全・より低侵襲な治療を心掛けています。扁桃炎・声帯ポリープ・顎下腺唾石症・耳下腺腫瘍・甲状腺腫瘍(良性腫瘍、悪性腫瘍含む)などの頚部疾患の手術加療も数多く施行しています。
 さらに近年では先天性難聴や重度難聴の患者さんに対して積極的に人工内耳挿入術を行っています。言語獲得前の乳幼児からご高齢の患者さんまで幅広い年齢層に適応があり、生活の質の向上に大きく寄与しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx01x0xx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 処置2なし 82 13.57 13.39 0.00% 66.68
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 処置1なし 処置2なし 78 8.36 7.44 0.00% 71.95
11001xxx01x0xx 腎腫瘍 腎(尿管)悪性腫瘍手術等 処置2なし 35 14.89 12.52 2.86% 61.97
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 24 10.38 12.43 0.00% 70.58
110060xx01x0xx 腎盂・尿管の悪性腫瘍 腎(尿管)悪性腫瘍手術等 処置2なし 23 16.48 14.07 0.00% 69.48
 泌尿器科は悪性腫瘍の手術を行う患者さんが最も多く入院され、その中でも前立腺癌の手術目的に入院される患者さんが最も多くなっております。2番目、3番目に多いのは膀胱癌の経尿道的手術、腎臓癌の手術を目的に入院される患者さんです。前立腺癌ではロボット支援下腹腔鏡手術が主に行われております。膀胱癌の経尿道的手術は尿道からカメラをすすめて行う、お腹に創のつかない手術です。腎臓癌の手術では開腹手術を行う事もありますが、腹腔鏡下の手術が主であり、ロボット支援下の部分切除術も行っています。また、5番目に多い入院患者さんも腎盂尿管に発生する癌の手術を目的とした患者さんです。腎盂尿管癌の手術は手術する範囲が広くなるため、腹腔鏡と開放手術を組み合わせて行う事が多くなります。また、癌以外にも腎臓の移植手術を行う目的や移植後の検査のために入院される患者さん、泌尿器科の良性疾患の治療のための入院患者さんもおられます。尿路感染症で入院される患者さんも多く、入院患者さんの数としては4番目に多くなっています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070570xx010xxx 瘢痕拘縮 瘢痕拘縮形成手術 処置1なし 6.19
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍 その他の手術 処置1なし 5.11
140490xx970xxx 手足先天性疾患 その他の手術 処置1なし 7.84
140490xx971xxx 手足先天性疾患 その他の手術 処置1:皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術等 9.94
140140xxxxxxxx 口蓋・口唇先天性疾患 9.91
 形成外科で扱う疾患の特徴として生まれつきの外表異常があります。頭部や前額にみられる脂腺母斑や、比較的大きい体幹・四肢にみられる色素性母斑、手足の多指・合指、口唇口蓋裂などがあげられます。新生児検診をとおし、早い時期から子供さんと親御さんに寄り添い、適切な治療が行えるようにしています。   
 特に、口唇口蓋裂は形成外科と歯科口腔外科、そして地域の矯正歯科および県の療育訓練センターの言語療法士と協力し、総合的な治療・サポート体制をとっています。現在では、胎児期の画像診断が可能で、出生前からご両親のサポートにあたっています。専用の手帳を作成し、初診時から将来にわたる治療計画をご家族にお示しし、治療者間での情報共有の用途としても利用しています。
 手術後や外傷後の傷のひきつれや、大きな傷跡に対して、瘢痕拘縮形成術として保険を使って治療ができます。皮弁形成、植皮術など傷跡の部位や性状に応じて治療法を組み合わせて、機能障害及び整容の改善を行っております。
 他科と連携し、がんに対する外科治療で失われた組織、機能の支障の程度を最小限にするために、マイクロサージャリーの技術を駆使し組織移植を行っています。耳鼻科・頭頸部外科では失われた舌、頸部食道、顎骨の再建を四肢や体幹から採取した複合組織の移植再建を行っています。また、整形外科の骨軟部悪性腫瘍の手術では、動脈皮弁移植や四肢主要血管の自家静脈による再建を当科で行っており、運動器の機能再建にも貢献しています。また、乳癌に対する人工乳房の再建も保険診療が認められ、乳腺外科と協力して行っております。 
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 117 23 11 25      ー 28 1 7,6
大腸癌 21 10 28 47      ー 45 1 7
乳癌 51 50 26 11      ー 41 1 7,6
肺癌 142 45 104 164 35 91 1 7,6
肝癌      ー      ー 11      ー      ー 92 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【定義】
 ①5大癌について集計期間中に退院した患者さんが対象で初発患者はUICCのTNMから示される病期分類による患者数を、再発患者(再発部位によらない)は期間内の患者数としています。
 ②患者数は延患者数です。
  《例》一連の治療期間に入退院を繰り返すなどを行った場合は、同一患者に入退院を繰り返した回数分をかけた延患者とします。
 ③UICC分類の病期(Stage)について「国立がん研究センターがん情報サービス
  『がん登録・統計』」 院内がん登録実務者のためのマニュアル 部位別テキストを参考に5大癌のStageIからⅣに集計しています。
【説明文】
 当院は第二内科・第一外科では、胃癌、大腸癌、乳癌、肝癌の患者さんを、第一内科(呼吸器グループ)・第二外科(呼吸器グループ)では、肺癌の患者さんを多く診療しております。特に、胃癌、肺癌は早期であるStageⅠの患者さんが多く、早期治療により患者さんへの負担が少しでも軽減できるように治療を行っております。
 StageⅣの患者さんも少なくなく、様々な幅広い治療を行い患者さんの苦痛を和らげる緩和ケア体制も整えています。肝癌は治療後に再発することが多い病気です。当院の患者さんも再発し入院治療をされる方の割合が多くなっております。
 当院では癌の集学的治療として手術、化学療法、放射線療法又は緩和療法など患者さんに最適と考えられる癌治療を行っております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 24 11.67 57.58
中等症 43 13.35 75.00
重症 13 21.15 78.54
超重症 12 27.42 84.42
不明      ー      ー      ー
【定義】
 ①集計期間に退院した患者さんを対象にしています。
 ②市中肺炎とは、普段の生活の中で罹患した肺炎を指します。
 ③入院契機傷病名および最も医療資源を投入した傷病名に対するICD10コードがJ13~J18$で始まるものに限定しています。
 ④重症度分類はA-DROPスコアを用い、軽症~超重症の4段階で表記する。
   重症度分類の各因子が一つでも不明な場合は「不明」と分類し、重症度の計算には年齢・性別因子を考慮しています。
   1.男性70歳以上、女性75歳以上 2.BUN21mg/dL以上または脱水あり 3.SpO2<=90%(PaO260Torr以下) 
   4.意識障害あり 5.収縮期血圧90㎜Hg以下
 ※5点が満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。
   軽症:0点 の場合。 ・ 中等症:1~2点の場合 。 重症:3点の場合。
   超重症:4~5点の場合。ただし、意識障害(ショック)であれば1点でも超重症とする。
   不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。  
【説明文】
  肺炎全体で100例弱の患者を診療しています。患者数が多いのは、中等症や軽症の患者です。
  重症な患者ほど高齢であり、在院日数が長くなる傾向にあります。
                                                           
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 10 7.20 74.80 0.00%
その他      ー      ー      ー      ー
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内      ー      ー      ー      ー
その他      ー      ー      ー      ー
I63$ 脳梗塞 3日以内 90 22.06 75.23 33.33%
その他 15 17.93 67.67 2.86%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内      ー      ー      ー      ー
その他 18 28.89 69.17 4.76%
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内      ー      ー      ー      ー
その他      ー      ー      ー      ー
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内      ー      ー      ー      ー
その他 21 21.95 30.67 4.76%
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内      ー      ー      ー      ー
その他      ー      ー      ー      ー
【定義】
 ①脳梗塞の病型別の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示しています。
 ②最も医療資源投入傷病のICD10(G45$:一過性脳虚血発作および関連症候群、G46$:脳血管疾患における脳の血管(性)症候群、I63$:脳梗塞、I65$:脳実質外動脈の閉塞および狭窄、脳梗塞に至らなかったもの、I66$:脳動脈の閉塞および狭窄、脳梗塞に至らなかったもの、I675:もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)、I679:脳血管疾患、詳細不明別に集計しています。
 ③発症日から「3日以内」「その他」に分けて集計しています。
 ④転院率は、集計期間中の退院患者さんの転院先が「他の病院・診療所への転院(転院患者数)」を分子に、「全退院患者数」を分母として求めています。
【説明文】
  I63$(脳梗塞)に分類される症例の割合が多く、発症日から3日以内の急性期脳梗塞が脳梗塞の8割以上を占めます。当院では早期からリハビリテーションも開始することができ、約3週間で回復期の病院に転院しています。また、慢性期の血行再建術を積極的に行っているため、もやもや病の患者さんも増加傾向です。 
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 等 170 1.31 2.62 0.00% 60.45
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 等 100 3.80 3.58 0.00% 68.67
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 97 2.02 9.43 3.09% 72.29
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術 その他のもの 46 1.07 2.78 0.00% 55.59
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 等 45 2.73 9.18 0.00% 75.04
 循環器科(第一内科)における手術件数は、心房細動などの頻脈性不整脈に対する経皮的カテーテル心筋焼灼術が最も多くなっております。本手術により薬物療法でも困難であった不整脈の治癒に期待できます。続いて狭心症や心筋梗塞に対する経皮的冠動脈ステント留置術です。狭心症や心筋梗塞は死に至る重篤な疾患ですが、救急受診から手術まで迅速に対応できる体制を整えております。
 さらに四肢の血管拡張術も多く行われており、心臓疾患だけでなく上肢下肢などの末梢動脈疾患に対する手術も積極的に行っております。また不整脈疾患に対してはペースメーカーの植え込み手術を行っております。これらの手術は外科とも緊密な連携を取りながら行っております。
消化器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術 等 83 1.73 7.27 0.00% 72.25
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 59 3.66 13.59 1.69% 72.68
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 36 1.25 6.75 0.00% 69.06
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 35 3.11 11.46 17.14% 70.66
K654 内視鏡的消化管止血術 33 0.18 13.52 9.09% 64.67
 消化器科(第二内科)では、早期胃癌をお腹を切らずに根治する粘膜下層剥離術(ESD)を受けるために入院される患者さんが最も多くなっています。また大腸腫瘍に対してESDを行う患者さんも3番目に多くなっています。近年の高齢化に伴い、多様な病気を併発している患者さんや、抗血栓療法のため出血の危険性の高い患者さんも多くなっていますが、いずれも平均術後日数は1週間程度であり、安全な治療が行われていることが分かります。
 血管へ挿入した細い管から薬液を注入して肝臓癌を治療する患者さんも多く入院されます。また悪性腫瘍などにより黄疸を来した患者さんへステントという人工的な管を留置して胆汁の流れを良くしたり、緊急の消化管出血に対する内視鏡的な止血を行う患者さんも多く入院されています。これらの患者さんは、急性期の治療後12日間程度で背景疾患や癌の慢性期治療のため転院されることもあります。
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 等      ー      ー      ー      ー      ー
K386 気管切開術      ー      ー      ー      ー      ー
K9212ロ 造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植)      ー      ー      ー      ー      ー
K6261 リンパ節摘出術      ー      ー      ー      ー      ー
K154-3 定位脳腫瘍生検術      ー      ー      ー      ー      ー
 内科(第三内科)では、胃瘻造設術;筋萎縮性側索硬化症やパーキンソン病などの神経難病では症状の進行に伴い、「飲み込みにくい」「むせる」といった症状(嚥下障害)を生じます。嚥下障害は、肺炎や栄養状態悪化の原因となります。嚥下障害により、口からの摂取が困難となった患者さんに対して、その希望に応じて、消化器内科(第二内科)に依頼して、経皮的内視鏡下胃瘻造設術を行っております。
 気管切開術;ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、急性脳炎などの急激に呼吸状態が悪化する疾患において、一時的に呼吸管理を行う目的やまたは、多系統萎縮症や筋萎縮性側索硬化症などの呼吸障害をきたす疾患で、在宅療養のために、耳鼻咽喉科および外科に依頼して、気管切開術を行っております。
 造血幹細胞採取;白血病・リンパ腫などの血液悪性腫瘍に対する根治療法として行われる造血幹細胞移植に必要なドナーさん及び患者さんご自身の造血幹細胞の採取を行っております。
 リンパ節摘出術、脊椎(軟骨)組織採取;悪性リンパ腫や孤発性骨髄腫などの確定診断および治療法の選択に必要な病理診断のために、リンパ節生検(摘出術)及び脊椎(軟骨)組織の採取術を耳鼻科・第一外科・整形外科などに依頼して行っております。
 定位脳腫瘍生検術;MRI検査などの侵襲性が少ない検査を尽くした上で、原因不明の脳病変の診断のために、脳神経外科に依頼して、定位脳生検術を行っております。中枢神経に病変をきたす原因は多岐にわたることから、組織診断が必要になることがあります。
 内視鏡的消化管止血術;神経疾患の治療中に急性消化管出血を合併した場合に、消化器内科(第二内科)に依頼して、内視鏡的消化管止血術を行っております。

 
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K566 体動脈肺動脈短絡手術(ブラロック) 等      ー      ー      ー      ー      ー
K563 肺動脈絞扼術      ー      ー      ー      ー      ー
K5761 心室中隔欠損閉鎖術(単独のもの) 等      ー      ー      ー      ー      ー
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの      ー      ー      ー      ー      ー
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他)      ー      ー      ー      ー      ー
 小児科は、基本的には小児内科であるため、外科的手術を受ける症例は少ないですが、そのなかでも、先天性心疾患の症例は外科治療を要する症例が多いため周術期管理をする症例が多くなっております。また、重症新生児を多く管理しているため高度な蘇生術を要する症例も多くなっております。また、悪性腫瘍の治療や長期に点滴ルートが必要になるような重症度の高い症例が多いため、中心静脈栄養カテーテル留置を必要とする症例が多いのが特徴です。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 等 108 1.93 9.69 0.93% 77.67
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径6センチメートル以上12センチメートル未満 等 10 1.50 7.10 0.00% 49.50
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径4センチメートル以上 等
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径3センチメートル以上6センチメートル未満 等
K0052 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4c 等
 皮膚科で最も多いのは皮膚悪性腫瘍切除術の患者さんで、具体的には基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫、乳房外パジェット病などの皮膚悪性腫瘍が多く含まれます。悪性腫瘍の場合は出来るだけ入院での治療をお勧めしています。これらの疾患は高齢の患者さんに多く、比較的広範囲の切除となり、抜糸まで入院される場合が多くなり、平均年齢が高く、平均術後日数も長い傾向にあります。
 2番目から5番目までは皮膚、皮下腫瘍摘出術の患者さんで、外来では切除困難な部位や、範囲の大きい皮膚の良性の腫瘍が含まれます。抜糸前に退院できる場合も多く、平均術後日数は比較的短い傾向にあります。
 このように、皮膚科での手術は皮膚腫瘍を切除するものが多く、その中でも悪性腫瘍が多くを占めますが、外来で切除困難な良性の腫瘍も、患者さんの安全のために入院にて治療を行っています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 44 2.32 5.02 0.00% 64.11
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 等 43 1.91 3.33 0.00% 72.77
K4765 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの 等 25 2.32 8.76 0.00% 63.00
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 19 5.95 13.11 5.26% 72.42
K655-22 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍) 等 19 2.95 11.79 0.00% 66.47
 外科(第一外科)では、消化器、乳腺、甲状腺、一般外科を専門としており、とくに癌治療に力をいれております。乳癌手術では乳房部分切除術が多く、術前および術後の化学療法を十分に行うことにより、治癒率と乳房温存率の向上、再発リスクの低下を図っております。大腸癌や胃癌においても腹腔鏡を用いて、患者さんの負担軽減に努めております。
 これらの他にも、食道癌の胸腔鏡下手術や膵臓癌・胆道癌の膵頭十二指腸切除術など、各種画像検査で詳細な術式の検討をした上で、高い安全性と根治性を確保し手術を行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612 ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 等 56 4.93 12.93 8.93% 73.63
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える 等 43 3.65 10.58 2.33% 67.44
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 40 4.08 5.65 0.00% 69.23
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 等 38 1.24 1.05 0.00% 3.42
K5611 ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) 等 29 8.31 18.76 17.24% 67.59
 心臓血管外科(第二外科)では心臓血管外科、呼吸器外科、小児外科を担当しているため手術は多岐にわたっています。最も多く行っているのは腹部と胸部の大動脈瘤に対するステントグラフト治療で、これらは従来の開腹・開胸を必要としないため、体への負担が軽く1〜2週間での退院が可能です。心臓血管外科では、他に先天性心疾患に対する手術、弁膜症に対する手術、虚血性心疾患に対する手術、腹部以下の末梢血管に対する手術を含めて400件前後の手術を行っています。呼吸器外科では肺癌に対する手術が120件前後あり、体に負担の軽い胸腔鏡手術や早期肺癌に対する縮小手術である区域切除術の割合が増えております。また、その他の腫瘍に対する手術とあわせて220件前後の手術を行っています。小児外科では新生児期の手術、乳児期の手術を含め140件前後の手術を行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 等 68 12.90 38.66 20.59% 53.21
K171-21 内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術(下垂体腫瘍) 18 16.61 19.94 0.00% 57.94
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 等 17 7.82 33.24 29.41% 65.35
K6092 動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈) 16 14.00 20.88 6.25% 70.31
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 等 12 0.42 8.25 16.67% 69.08
 脳神経外科では、脳腫瘍に対する頭蓋内腫瘍摘出術が最も多くなっております。脳腫瘍は大きく良性腫瘍と悪性腫瘍に分けられますが、当科ではそれぞれ十分な体制のもと実施しております。とくに悪性腫瘍においては、術後の放射線療法や化学療法などの追加治療も担当各科と相談しながら実施しています。良性腫瘍の一つ下垂体腫瘍も頻度の高い脳腫瘍であり、当科では内視鏡を用いた低侵襲の内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術を数多くの症状で実施しています。
 また、血管障害は脳疾患のなかでも頻度の高いものですが、当科では未破裂脳動脈瘤の脳動脈瘤頚部クリッピング術をはじめ、破裂例(くも膜下出血)に対するクリッピング、血管内治療も実施しています。さらに脳梗塞の原因の一部である頚部内頚動脈狭窄症に対しても十分な検査のもと実施しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(股) 等 85 3.71 22.38 5.88% 69.65
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(大腿) 等 34 1.47 4.24 0.00% 58.53
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方又は後側方 等 30 4.23 29.77 50.00% 62.33
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 20 1.80 22.60 80.00% 66.85
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 19 5.79 21.84 21.05% 66.74
  整形外科では、変形性関節症や関節リウマチによる関節障害に対する人工関節置換術の手術が最も多くなっています。超高齢社会を迎え、最近ではご高齢の患者さんへの対応が増えています。80歳以上の方でも大きな合併症がなければ手術が可能です。当院では、ご高齢の患者さんや重度の併存症や合併症をかかえた患者さんの人工関節置換術が多い傾向があり、在院日数がやや長くなっています。日常生活動作が安定し、併存障害も問題がない状態で、退院または転院をしていただいています。
 次いで、軟部腫瘍摘出術が多くなっています。 悪性骨軟部腫瘍の集学的治療が対応可能な基幹病院のため、県内全域から紹介となる大勢の患者さんに対応し、良性腫瘍と診断された方には、短期入院で治療を行っています。脊椎高度変形に対しては脊椎固定術などの手術も積極的に行っています。また、変形性腰椎症や腰部脊柱管狭窄症に対する椎弓形成術や切除術も行っています。 
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 77 2.19 1.08 0.00% 39.21
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側,腹腔鏡) 等 71 2.15 4.39 0.00% 38.48
K879 子宮悪性腫瘍手術 67 3.01 9.45 0.00% 56.28
K877 子宮全摘術 50 3.20 7.96 2.00% 48.24
K8982 帝王切開術(選択切開) 等 48 5.29 7.67 0.00% 35.10
 産婦人科で症例の最も多いのは、子宮頸がんおよびその前癌病変である上皮内がんに対して診断または治療目的に行う子宮頸部(腟部)切除術を行うための入院です。子宮頸部(腟部)切除術の対象となる患者さんは若年の方が多いため当科では高周波電気メス(LEEP)を用いて子宮頸部になるべくダメージを与えない手術を行っています。
 症例が2番目に多いのは、腹腔鏡における 子宮附属器(卵巣・卵管)の手術のための入院です。腹腔鏡下の手術は合併症を認めなければ、術後1~5日程度での退院となることが多いです。当科では、開腹手術より体への負担の少ない腹腔鏡下手術を積極的に行っており、手術件数は増加しております。
 症例が3番目に多いのは、子宮悪性腫瘍手術を行うための入院です。子宮悪性腫瘍には子宮頸がんと子宮体がんがあり、近年子宮体がんの患者さんが増加しています。子宮頸がんに対しては骨盤リンパ節郭清を含めた広汎子宮全摘術を行い、子宮体癌に対しては術前に画像検査で適切な術式を検討したうえで手術を行っています。
 症例が4番目に多いのは、子宮全摘術を行うための入院です。子宮全摘術は子宮筋腫などの良性腫瘍の患者さんや子宮頸がんおよび子宮体がんの初期の患者さんに対して行われる手術です。現在、子宮全摘術は開腹から体への負担の少ない腹腔鏡下手術へ移行しており、手術件数は増加しており、入院期間も短くなっております。
 症例が5番目に多いのは、予定の帝王切開術(選択的帝王切開術)を行うための入院です。当院では、ハイリスク分娩・不妊治療による妊娠・子宮筋腫核出術後の妊娠など、複雑な周産期管理が多いのに伴い帝王切開術が多くなっております。また、帝王切開術後の自然分娩(経腟分娩)は子宮破裂のリスクが高くなります。そのため、ほとんどの患者さんは予防的に予定の帝王切開術による分娩を選択するため、手術件数が多くなっております。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 等 402 1.02 1.58 0.50% 71.86
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 網膜付着組織を含むもの 等 215 1.40 10.95 0.47% 64.09
K275 網膜復位術 54 2.09 6.13 0.00% 53.46
K281 増殖性硝子体網膜症手術 39 1.54 11.36 0.00% 51.64
K2683 緑内障手術(濾過手術) 等 33 1.12 14.27 0.00% 70.67
 眼科では、白内障に対する水晶体再建術が一番多く、約半数を占め、ご高齢の患者さんが多数です。
 次いで多い硝子体茎顕微鏡下離断術は、網膜剥離、網膜上膜、黄斑円孔などに対して行う硝子体手術です。硝子体手術と同時に白内障手術を行うこともあります。網膜復位術は網膜剥離に対する手術で、強膜側から剥離部位を圧迫することにより網膜剥離を完治させる治療方法です。増殖硝子体網膜症手術は、網膜剥離を長期間放置していた場合や眼内の炎症が強い場合、術後の再剥離などが原因となる増殖硝子体網膜症という難治な疾患に対する手術です。緑内障手術(濾過手術)は、眼圧を下げる手術であり、緑内障の点眼薬を使用しても眼圧が十分に下がらず病気が進行する場合に適応となります。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K319 鼓室形成手術 123 2.15 7.21 0.00% 50.41
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術) 等 43 1.21 7.33 0.00% 53.77
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 等 36 1.03 8.25 0.00% 18.11
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔 等 27 1.26 6.26 0.00% 52.22
K4611 甲状腺腫摘出術(片葉) 等 15 1.33 5.87 0.00% 53.93
 耳鼻咽喉科で最も多い手術は慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎に対する鼓室形成術です。一般的には鼓室形成術は耳の後に切開を入れ、骨を削って手術を行いますが山形大学では耳内から内視鏡を用いて、より安全で、より低侵襲な手術加療を目指しています。より低侵襲で安全な治療を希望される県外からの紹介患者さんも多いです。
 内視鏡下鼻副鼻腔手術は慢性副鼻腔炎に対する手術加療で、山形大学では内視鏡の他にナビゲーションシステムも用いて精度の高い、より安全な手術加療を行っています。Ⅳ型は最も重症な副鼻腔炎に対する手術ですが、その他のⅠ型からⅢ型までの軽症な副鼻腔炎の手術件数もあわせると、100人前後の症例の手術を行っています。
 口蓋扁桃摘出術は習慣性扁桃炎や扁桃肥大による睡眠時無呼吸症候群に対する手術加療です。手術する患者さんも幼児から大人まで幅広い年齢層に対応しています。
 このほか、甲状腺腫瘍を含む頸部良性腫瘍の摘出術や、頭頸部悪性腫瘍に対する再建術および頸部郭清術、また嗄声に対する声帯ポリープ摘出術や披裂軟骨内転術などの音声手術も積極的に行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を 等 77 3.13 9.09 0.00% 66.70
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術・電解質溶液利用のも 等 77 2.60 4.83 0.00% 72.32
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 30 3.60 9.07 0.00% 65.80
K773 腎(尿管)悪性腫瘍手術 29 5.79 10.59 3.45% 64.55
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 21 0.29 8.76 9.52% 76.38
 泌尿器科では、悪性腫瘍に対する手術が大半を占めます。最も多いのは前立腺癌に対するロボット支援下腹腔鏡手術と、膀胱癌に対する経尿道的膀胱腫瘍切除術です。ロボット支援下の前立腺癌の手術では、開放手術よりも創を小さく行う事ができます。経尿道的膀胱腫瘍切除術は、尿道にカメラを挿入して膀胱の腫瘍を切除するもので、お腹などに創をつけることなく腫瘍を切除します。腎臓の癌に対する手術も行われており、創が小さくてすむ腹腔鏡手術が3番目に多く、腫瘍の大きさなどから腹腔鏡ではなく開放手術で行う腎臓の手術が4番目に多くなっております。その他、尿管が狭くなっていたり、結石で詰まっていたりする場合に尿の流れを確保する尿管ステント留置術が多く行われていますが、これは外来で日帰りで行われる事も多い手術です。その他に血液透析に必要な血流を得るための内シャント術も当科で行っております。また、腎不全の患者さんの透析からの離脱を目的とした腎移植術も年間10例前後行っております。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0102 瘢痕拘縮形成手術 その他 等      ー      ー      ー      ー      ー
K1002 多指症手術 骨関節、腱の形成を要するもの 等      ー      ー      ー      ー      ー
K0064 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径12cm以上) 等      ー      ー      ー      ー      ー
K476-4 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後)      ー      ー      ー      ー      ー
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径2センチメートル未満 等      ー          ー      ー      ー        ー
 形成外科で扱う新生物は、生まれつき頭部や前額にみられる脂腺母斑や、比較的大きい色素性母斑です。良性ですが、露出部のものや範囲の大きい場合に手術で切除を行っています。皮膚が柔らかい時期で切除・縫合が容易で、学校生活で問題になる前の年長時までに手術を行っています。
 口唇口蓋裂は形成外科と歯科口腔外科、そして地域の矯正歯科および県の療育訓練センターの言語療法士と協力し、総合的な治療・サポート体制をとっています。現在では、胎児期の画像診断が可能で出生前からご両親のサポートにあたっています。専用の手帳を作成し、初診時から将来にわたる治療計画をご家族にお示しし、治療者間での情報共有のため、利用しています。
 手術後や外傷後の傷のひきつれや、大きな傷跡に対して、瘢痕拘縮形成術として保険を使って治療ができます。皮弁形成、植皮術など傷跡の部位や性状に応じて治療法を組み合わせて行っております。
 がんに対する外科治療で失われた組織、機能の支障の程度を最小限にするために、マイクロサージャリーの技術を駆使し、組織移植を行っています。特に耳鼻科の頭頸部外科の手術では失われた舌、頸部食道、顎骨の再建を四肢や体幹から採取した複合組織を移植して再建を行っています。毎年15-20件の再建を行っています。整形外科の骨軟部悪性腫瘍の手術では、動脈皮弁移植や四肢主要血管の自家静脈による再建を当科で行っており、運動器の機能再建にも貢献しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 63 0.54%
異なる 10 0.09%
【定義】
 ①DPCには、14桁あるDPCコードのうち6桁で集計しています。
 ②医療資源を最も投入した傷病名が播種性血管内凝固症候群、敗血症、その他の真菌感染症、手術・処置等の合併症について入院契機傷病名の同一性の有無を区別し症例数をカウントしています。同一性の有無とは、上記の4つの各医療資源投入傷病の症例について、入院契機傷病名ICD10コードが源投入傷ICD10コードに対応している場合は「同一」とし、同一性の有無を区別した各症例数の全退院患者数に対する発症率を示している。
【説明文】
  播種性血管内凝固症候群を発症した患者は、悪性腫瘍や不明熱などにより予定外および緊急入院となっており、発生率は低くなっています。敗血症を発症した患者の多くは高齢者であり、大動脈瘤や悪性腫瘍などで予定外および緊急入院となっています。その他の真菌感染症は、高齢者や悪性腫瘍に伴う免疫不全患者に発生する傾向があり、発生率は低くなっています。手術・処置等の合併症は、大多数が入院契機傷病名と同一であり、数年以上前に受けた手術の合併症が主となっています。入院契機傷病名と異なるものが少数ながら存在し、これは今回入院中に受けた手術・処置等に対する合併症が発生した症例ですが、年間手術件数(約5,000件)の約0.5%と低率にとどまっています。
更新履歴
2016/09/30
「病院情報の公表」を公開しました。
2017/09/29
「病院情報の公表」を公開しました。