大学における研修および研究の勧め
附属病院における研修の利点は、第一に各種専門家が存在するので、オーソドックスな診療の基本を学ぶことが出来ることです。その後の研修において、研修病院を移動しても症例について相談したり、情報を求めることが出来るようになります。これは大きな財産になります。
附属病院における研修では、重症な患者さんの診療に従事することが多く、附属病院に於ける研修を敬遠する学生さんもおりますが、重症な患者さんからは、学ぶことが多く、救急医療についても実践する機会が多くなります。また、軽症例のみの診療に従事していますと、背後にある重篤な疾患を見逃すことも危惧されます。重症な患者さんの診療では緊張を強いられますが、数多く経験することにより、逞しい医師へ成長して行くことが出来ます。気力と体力がある若い時期に、附属病院における研修をお勧めします。研修を開始するに当たり不安も大きいと思いますが、優秀かつ人間的にも優しいスタッフが指導しますので、安心して研修して下さい。緊急を要する患者さんの診療では、協力しあう教室員のチームワークの良さも是非、参考にして下さい。
小児科専門医を育成するためのコースとしては、1年間の内科・外科(小児外科)などの義務化された研修終了後に、大学附属病院および関連病院の小児科において、小児医療を幅広く研修します。3年目には、関連病院において、外来および病棟における一般小児科診療や予防接種や乳児検診などの保健活動について研修を行い、4年目には、NICUにおける研修を行います。NICUは、21年度附属病院に設置されます。また、済生病院NICUにおける研修も可能です。5年目には、希望に従い附属病院か関連病院における小児科診療や保健活動を実践・研修を行います。終了時には、専門医試験の受験資格を得ることが出来ます。6年目以降は、希望する専門医もしくは一般小児科医を可能とすべくカリキュラムを組みます。専門医の養成には、国内の他の専門的施設に於ける研修も含みます。現在までに、多くの施設へ派遣しております。
研修病院を決めるに当たり、不安は大きいと思います。少ない情報で将来を決めることなく、遠慮無く相談して、多くの情報のもとに決定して下さい。
教室では、医学・医療に貢献すべく研究も行っております。教室が現在取り組んでいる研究テーマは、遺伝性ニューロパチー、先天性中枢性低換気症候群、脳形成異常(てんかんも含む)などの病態解明と新たな治療法の確立です。それぞれの研究については、国内の多くの医療機関より検索の依頼を受けております。他にも、白血球減少症、遺伝性腎疾患などの研究も行っております。目標は、教科書に掲載される水準、即ちオリジナリティーのある研究を行うことです。
研究を希望する研修医には、3〜4年の研修後に、大学院への進学を勧めております。当教室における研究に加えて、山形大学および他大学の基礎の研究室に於ける研究も可能であり、希望に従い、調整します。将来、ほとんどの医師は臨床医として働きますが、そのような医師にも、人生の一時期研究に従事することは、考える力やまとめて表現する力が養成されますので、お勧めします。
最近の診療では、診断に遺伝子解析が決め手になることも多く経験します。また、重症な遺伝性疾患では、出生前診断が求められます。私達の研究室では、設備も整い、分子生物学的解析を日常的に行っており、容易に遺伝子解析を行う事が出来ます。研究室を利用して、先天異常は勿論、循環器疾患や血液疾患などの診断も行っております。研究施設を有する利点も有効活用し、高度医療を実践しております。
山形県においては、小児科医が不足しています。小児医療に熱意のある若者および小児科学の研究に意欲のある若者の参加を強く希望しております。








