新たな研究について

 私ども「脳脊髄液減少症の診断・治療法の確立に関する研究班」は、これまで髄液漏の根拠とされていた画像診断所見の疾患特異性や髄液漏と症状の因果関係を明らかにし、脳脊髄液減少症の科学的根拠に基づく診断基準を作成し、本症の原因となる疾患の疫学的解析や有効な治療法の検索を行い、最終的には「誰がみても納得できる診療指針(ガイドライン)」の作成を目的に研究事業を行って参りました。これまでの研究成果が認められ、平成28年4月ブラッドパッチ療法が保険適用となりました。

 しかしながら、従来から指摘されている”この診断基準は満たさないが「疑いあり」とされる非典型例”に関しては、その存在も含めて未解決のままです。また、小児の脳脊髄液減少症に関しては、近年、学会発表、論文発表が相次ぎ注目されていますが、まだ病態は明らかではなく適切な診断方法、治療方法は確立していません。

 今回、日本医療研究開発機構(AMED)の研究費を受け、平成28年度から開始する研究は、平成23年10月に策定した画像診断基準では脳脊髄液漏出症確実とは診断できない非典型例及び小児の脳脊髄液減少症を対象とした客観的診断法の開発及び診断基準の策定を行い、これまでの成果と合わせて、最終的には脳脊髄液減少症の病態解明、客観的診断・画期的治療法を開発し、脳脊髄液減少症に関連する国内のこれまでの8学会に日本小児科学会を加えた9学会が協力した、誰がみても納得できる診療ガイドラインを作成することを最終目的としています

 

2016年4月1日

脳脊髄液減少症の非典型例及び小児の診断・治療法開拓に関する研究班研究代表者

                         嘉 山 孝 正




 

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