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ご挨拶

山形大学医学部 臨床腫瘍学講座は、平成19年6月に新設された講座で、山形大学医学部附属病院では腫瘍内科として診療を担当しています。

臨床腫瘍学・腫瘍内科は何をする所と質問を受けますが、抗がん剤などの薬物を使ってがんの治療を行うとともに、外科治療・放射線治療を組み合わせた集学的治療や緩和治療など、患者さまに最適と考えられるがんの治療法を提示し実行する、がん治療のトータルコーディネーターの役割を担う診療科と考えて頂ければと思います。

がんの薬物療法は、この10年で急速に進歩してきました。また、分子生物学の進歩に伴い発がん・増殖・転移等のメカニズムが解明され、どの分子を抑えれば増殖・転移を抑制できるか分かってきて、それを抑える薬物(分子標的薬剤)が開発・臨床現場に導入されつつあります。おそらく今後10年以上は新薬の導入が続き、これまで治療不能であったがんにも薬物療法が有効になってくると考えられます。しかし、がん治療に使用する薬物の多くは、重大な副作用を伴うことも多く、使用に当たっては十分な経験を要します。また新しい分子標的薬は、従来の抗がん剤にない独特の副作用が出ることも解ってきました。しかし、がんの治療成績を上げるためには、手術と放射線療法とともにがん治療の3本柱とひとつといわれるようになったがん薬物療法をうまく行っていかなければなりません。

最近の薬物療法の進歩は急速で、それについて行くには片手間では難しく、専門に行う医師(腫瘍内科医)が求められています。しかし、日本における腫瘍内科医は非常に少なく、アメリカの水準の10分の1です。この山形大学医学部から一人でも多くの腫瘍内科医を育て、山形県ひいては日本のどの地域でも標準的がん薬物療法を受けられるように体制を作っていくことが当講座の第一の目標です。

また、腫瘍内科医にはがん薬物療法のみならず、がんの分子生物学から緩和医療・腫瘍を患った患者の精神ケアまで非常に幅の広い知識と経験が要求されます。さらに、そうした知識と経験をもとに診断から治療・緩和医療の実践を通して、がんの患者に最適治療を勧めるナビゲーターの役割も果たさなければなりません。当講座では、これらの役割を果たせる良質の腫瘍内科医の育成を目指したいと思います。

皆様方の、今後のご指導ご鞭撻の程、何卒宜しくお願い申し上げます。

山形大学医学部 臨床腫瘍学講座
教授 吉岡孝志

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