NK細胞とTwitterによる情報発信との類似性について』K.S.さん (無断使用禁止・著作権は学生自身に帰属)

 前略…。それらを社会的活動である各メディアによる情報発信の形態と比べると、NK細胞とTwitterによる情報発信には2つの類似する点があると考えた。

 1つ目は、その独自性と俊敏性である。免疫系において他の細胞がお互いに攻撃命令、活性化、抑制化等、影響を及ぼす必要があるのに対して、NK細胞は、体中を常にパトロールしながら、異物(自己のサインが出ていないもの)を直接見つけだして、単独で直接殺傷を開始する。同様に、メディアにおいて、テレビ・新聞・インターネットのHP等は、多くの人による推敲やチェックを重ねてから発信されるのに対し、Twitterユーザーは、ツイートになりそうな事を常に探しており、見つけるといち早くスマホ等からツイートを行って情報を発信する。NK細胞もTwitterによる情報発信も、独自のルートを用いて行われ、また、他の期間より早く動きが起こるという点が類似している。


 2つ目は、他からの応援の受け方である。
NK細胞は、他の細胞から放出されるサイトカインや抗体等により活性化される。同様に、Twitterによって発信された情報は、他のユーザーによるリツイートやファボ(お気に入り)によって、より多くの人に情報が拡散されたり、時には他のメディアに取り上げられたりする。自身の力だけでなく、他の応援の力を借りてより影響力が大きくなるという点においても類似していると考えられる。


 次に、
NK細胞とTwitterによる情報発信について、類似する点に対して相違点を述べる。何より大きな違いは、その対象となるものの選び方である。NK細胞は、自己でないものを認識する為にMHCクラスI分子の発現レベルを用いている。つまり異物や腫瘍・ウイルスに感染した細胞等は発現レベルが低いことを利用して自己/非自己を見分けているのである。一方、Twitterユーザーは、それぞれ個人的に興味がある事、個人の中での基準に基づいて発信する情報を選択している。一定の判断基準が存在するしかないという点で異なっている。NK細胞の攻撃スイッチとなる物質は、NK細胞1つ1つに嗜好性があるなど、他にも存在する可能性があると考えられる。

武田コメント:恥ずかしながら、私はTwitterをしていないため、SNSに類似性を見いだすことなど、全く想起できなかった。しかも、結構SNSに類似性を見いだしたレポートが多く、時代(老い)を感じました。クローン選択説の概念呪縛から逃れ、細胞個々の嗜好性が解析できる時代が来るかもしれないと感じました。素晴らしい。

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