調査専門委員会報告

 


 平成18年6月に50才代女性に対し、診断を確定するため生検(バイオプシー)を行っていたところ、採取した生体組織に血管様の構造物がみられ、その後急激な血圧上昇と意識障害が出現しました。

これに対し直ちに検査、緊急手術を行いました。


 事案発生の第一報は、医療安全管理部(ゼネラルリスクマネージャー)を通して病院長へ報告があり、病院長は山形大学医学部附属病院医療事故等防止対策委員会を翌日(事案発生後24時間以内)に開催し、
 1)患者様の治療に全力をあげること
 2) 原因の究明のため、山形大学医学部附属病院医療事故防止安全管理規程第11条に基づき専門委員会を設置すること
 3) 診療科長及び担当医への現時点での事情聴取により、過失はあったと認定し、患者様及びご家族へ説明、謝罪し、医療事故として今後対処すること
を決定しました。また、同日に患者様及び家族に対して当該診療科長から説明、謝罪を行いました。


 患者様は約4週間の経過で原疾患の治療が開始できる状態までになり、当該診療科では先の手術時のバイオプシーの結果に基づき、原疾患の治療を開始しております。


 調査専門委員会で原因を調査した結果、バイオプシーの装置設定に約3 cmの誤差を生じるという過誤があり、出血の危険性が増したものと考えられると結論づけました。


 本院では診療機器の取り扱いについて格段の注意を常時促しているところですが、本件に鑑み、より一層の注意喚起を行いました。また、院内で共通で使用する機器の取り扱いにつきましては、当院MEセンター(医療機器管理のための臨床工学を担当する部門)を中心に院内研修会を行い、院内教育に努めて参ります。

 以上の経過を踏まえ、山形大学医学部附属病院医療事故等防止対策委員会では、国立大学附属病院長会議の「国立大学附属病院における医療上の事故等の公表に関する指針(平成17年3月常置委員会) 」に基づき、「重篤/濃厚な処置、治療後に回復」に該当し、調査後ホームページにより公表することを決定いたしました。

 なお、公表にあたっては、患者様御家族から御同意をいただいておりますが、プライバシーに配慮して行うことになりましたことを申し添えます。

 

平成18年 8月 4日

山形大学医学部附属病院長  山下英俊

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