トランスジェニックマウス受託作製サービス

Last Update ; 2016/1/15

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ゲノム編集マウス受託作製開始

ゲノム編集技術による遺伝子改変マウス(ゲノム編集マウス)の受託作製を開始します。受託作製依頼の手引きはこちら


依頼の際には遺伝子改変マウス作製受託規則及び取扱要項を必ず参照して下さい。

遺伝子改変マウス受託作製に関する申請書のダウンロードは「遺伝子改変マウス作製受託に関する申請書用」から御願いします。

遺伝子改変マウス受託作製に関する申請書の提出は、書面の郵送にてお願いします。


トランスジェニックマウス受託作製(作成)業務内容(受託作業内容を若干、変更しています)

学外の国立大学法人等からの委託の場合

C57/BL6×DBA2 F1(BDF1)またはC57BL/6の受精卵の前核インジェクションのみ:30万円

制限酵素消化済みプラスミドからのトランスジーン精製およびC57/BL6×DBA2 F1(BDF1)またはC57BL/6の受精卵の前核インジェクション:35万円

山形大学学内の場合

制限酵素消化済みプラスミドからのトランスジーン精製および前核インジェクション:30万円


受託作製実績

受託作製実績(2009年〜2014年)


トランスジーンの品質は,トランスジェニックマウス作製効率に影響する重要な要素ですので,トランスジェニックマウス作製が初めての場合はトランスジーン精製を当施設で行うことをお勧めします。

前核インジェクションについてはC57BL/6×DBA2 F1(BDF1)またはC57/BL6の受精卵を選択することが可能です。ただし、一般的に、BDF1と比較して、C57/BL6の受精卵では、インジェクション後に生まれてくる産子数、ならびに、産子に含まれるトランスジーン陽性個体の割合が低い傾向が有ります。

 受託作製に要する時間としては,トランスジーン精製に1〜2週間,インジェクションに1〜2週間,インジェクション後,出産まで3週間を要します。トランスジーンの導入確認が生後3週間から可能です。トランスジーンを含むプラスミドを受け取ってから,最短で2ヶ月程度で,トランスジェニックマウスが得られる予定でおります。施設内で作製されたトランスジェニックマウスは,そのまま,当施設で維持管理することも可能です。

 ご存じのように,トランスジェニックマウス技術は,1980年代初頭から現在に至るまで,in vivoでの様々な遺伝子機能の解析を可能にしてきた重要な手法です。相同組み換えによる遺伝子破壊(KO)マウス技術の開発が,モデル系としてのマウスの地位を決定づけましたが,KOマウスに対する特異的レスキューや,Cre-loxPシステムを用いた特異的遺伝子破壊などにも利用されることから,KOマウスの解析にも必須であり,現在でも,その有用性が揺らぐことはありません。

 具体的な応用例を挙げさせていただきますと,

1.cDNAを発現させる場合

  • 組織特異的過剰発現による,生体内での遺伝子機能の解析
  • ドミナントネガティブ体の組織特異的過剰発現による遺伝子機能破壊
  • 遺伝病における変異体の発現等による病態モデルの確立

2.KOマウスの解析に用いる場合

  • 当該遺伝子の組織特異的発現による組織特異的レスキュー
  • Cre-loxPシステムにおける組織特異的Creリコンビナーゼの発現による組織特異的遺伝子破壊
  • tet-ON/OFFシステムなどもトランスジェニックマウスで応用されています。

3.レポーター遺伝子(GFP, LacZなど)を発現させる場合

  • 組織特異的プロモーターを利用した特殊細胞などへのマーキング(GFPによるマーキングにより,フローサイトメーターによる解析や分離を可能にする)
  • 組織特異的転写制御シス因子の同定(細胞株等の利用では不可能な組織や細胞の場合に特に有用)
  • GFPを利用した遺伝子発現の,個体内での視覚化
  • 毒素遺伝子(ジフテリアトキシンなど)を組織特異的に発現させて,特定の組織のみを破壊するのに用いる場合もあります。

 KOマウス技術と比較した場合,トランスジェニックマウス技術の利点は,その簡便性にあります。上記のように,作製には,最短で2ヶ月程度で済みますし,ES細胞や特殊血清など,作製効率を左右する希少な材料を必要としません。そのため,費用も比較的安価となります。トランスジーンのコンストラクションも,KO技術と比べますと,制約が遙かに少なく,工程数も僅かで済む場合がほとんどです。任意のプロモーターに,発現させる任意のcDNAを連結させることが基本デザインとなります(ただし,細胞レベルで転写活性化能があるプロモーターでも,マウス組織内で発現しない場合があり,プロモーターの選択には注意を払う必要があります)。これらの特徴から,KOマウスと異なり,比較的多種類のトランスジェニックマウスを容易に実験に用いることが出来ます。

 欠点としては,ゲノムへの挿入様式がランダムであるため,挿入部位の周囲の影響を受けやすく,ゲノムへの挿入が確認されてもトランスジーンが発現しなかったり,異所性発現が認められる場合があることが挙げられます。この点については,複数のラインで,同様の発現や表現型を確認することで解決できます。そのため,同一トランスジーンで,3〜4ラインは作製する必要があります。

 遺伝子実験施設としては,山形大学の先生方に,マウス発生工学を用いた実験にアクセスしやすい環境を提供する方針で,今後も運営していきます。トランスジェニックマウス作製以外のマウス発生工学を用いた実験についても,お気軽にご相談ください。


連絡先
中島 TEL:023-628-5902, E-mail:iden@med.id.yamagata-u.ac.jp


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