Crisprによる遺伝子改変マウス受託作製サービス

Last Update ; 2016/6/12

ゲノム編集による遺伝子改変マウス(ゲノム編集マウス)の受託作製を開始します。受託作製の依頼手順についてはこちら。

2015年7月22日にメディカルサイエンス推進研究所技術セミナーにて

ゲノム編集技術が与える医学へのインパクト

−遺伝子改変マウス作製への応用を中心に−

資料(PDF)をアップロードしました。

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Crisprによる遺伝子改変マウス受託作製の流れ

1. 依頼者: ガイドRNA(crRNA)の配列のデザイン

2. 依頼者: オリゴRNA/ドナーDNAの注文(依頼者側)

3. センター: ガイドRNA(crRNA)を介したDNA切断活性のin vitroでの確認

4. センター:マウス受精卵前核へのCrispr/Cas9 mRNA/ss donorDNAの導入>

5. 依頼者:ゲノム解析による変異個体の確認

 


受託作製実績


方法と注意点

  1. ガイドRNA(crRNA)の配列のデザイン
    1. 標的配列は、PAM配列(NGG)の上流上流(5'側)に、20nt を設定する
    2. DSB(duble strand brake)はPAM配列上流3bpで起こる
    3. ガイドRNAの配列決定にはoff-target(目的外の遺伝子座)での切断の可能性の排除とPAM配列の検索のため、ガイドRNA設計ウェブサイトで配列候補を検索する
      1. CRISPR Design Tool(http://crispr.mit.edu/)
      2. E-CRISP(http://www.e-crisp.org/E-CRISP/)
      3. ZiFiT Targeter (http://sifit.partners.org/ZiFiT/)
      4. Cas9 design (http://cas9.cbi.pku.edu.cn/)
      5. CRISPRdirect (http://crispr.dbcls.jp/)
      6. CRISPR-P (http://cbi.hzau.edu.cn/crispr)
    4. crRNA配列は検索した20nt(PAM配列は除く)の3'側にGuuuuaGAgcuaugcuguuuUGを付加した42nt RNAとなる
    5. ただし、点変異を導入する場合、切断個所は点変異導入個所により近いほうが好ましいため、候補が限られる
    6. tracrRNAはセンター側で用意したものを実験に用いる
  2. オリゴRNA/ドナーDNAの注文
    1. デザインしたcrRNA(42mer)を依頼者が注文する
    2. ドナーDNAを利用する場合、変異導入延期の両側45ntずつの相同領域を含む1本鎖オリゴDNA(〜90mer)を設計し、センターでの切断活性試験の結果を見てから注文する(切断活性が無い場合はcrRNAデザインを変更した方が良い場合があるため)
    3. 現時点で、crRNA(HPLC精製グレード)は株式会社ジーンデザインで、ドナーDNA(PAGE精製グレード)はIDT(日本代理店MBL)で合成されたもので実験可能なことを確認している
    4. 実績があれば、オリゴハウスはどこでも可
  3. ガイドRNA(crRNA)を介したDNA切断活性のin vitroでの確認
    1. 依頼者は、crRNAと増幅した標的遺伝子座のPCR産物を遺伝子実験センターに送付する
    2. 遺伝子実験センターにおいてcrRNAと増幅した標的遺伝子座のPCR産物にCas9 タンパク質、tracrRNAを加え、37℃でインキュベート後、電気泳動により2本鎖切断反応がin vitroで起こることを確認する
    3. 切断が確認されない場合は、crRNAのデザインの再検討を行う
  4. マウス受精卵前核へのCrispr/Cas9 mRNA/ss donorDNAの導入
    1. 依頼者から送られたcrRNA, donorDNAにtarcrRNA, Cas9 mRNAを加えた混合液を遺伝子実験センターに置いて、C57BL/6受精卵前核へ導入
    2. C57BL/6以外の受精卵で行う場合は要相談
  5. ゲノム解析による変異個体の確認
    1. 産仔の尾を依頼者に送付(着払い)
    2. ゲノムDNAを抽出し、PCRによる標的遺伝子領域の増幅後、制限酵素処理や塩基配列解析、電気泳動などにより、標的遺伝子座での変異を、依頼者が確認する
    3. 変異のある個体を、遺伝子実験センターから依頼者へ譲渡する

 遺伝子実験施設としては,山形大学の先生方に,マウス発生工学を用いた実験にアクセスしやすい環境を提供する方針で,今後も運営していきます。マウス発生工学を用いた実験についても,お気軽にご相談ください。


連絡先
中島 TEL:023-628-5902, E-mail:iden@med.id.yamagata-u.ac.jp


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