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020706:医療廃棄物を燃料に‐‐石川の病院

 使用済み注射器など医療現場の感染性廃棄物を熱で分解し油化する装置を、石川県七尾市の恵寿(けいじゅ)総合病院(神野正博院長、454床)が導入し、試験運用している。病院自身が自家処理に乗り出すのは珍しく、投入した廃棄物の6〜7割のリサイクル油が抽出できるため、病院のボイラー用燃料として使う計画も進めている。
 装置は高さ約2・5メートル、幅約2メートル、奥行き約3メートルの箱形。国内メーカーが開発した。使用済み注射器や点滴の管、紙おむつなどの感染性廃棄物を入れて400度で約8時間電気加熱、プラスチック分を溶かして油や水などに分離する。処理廃棄物に塩化ビニール系のものは含まれていないのでダイオキシンの発生はないという。
 1回で最大200キロの処理が可能。灰や溶けずに残った注射針などは業者に処理を委託する。同病院などは、得られる油分について、廃棄物の種類によって異なる成分の分析を行って、リサイクル利用に向けた作業を進めている。
 環境省などによると、ダイオキシン類対策特別措置法や廃棄物処理法の規制が今年12月から強化されるため、病院内での処理がさらに難しくなることやコストの問題で、現在は多くの医療機関が専門業者に外注しているのが現状。同病院でも導入まで1カ月約110万円で金沢市の業者に委託していたが、処理費は年間2〜3割削減できるという。同病院は「経費節減はもちろん、『排出者責任』を果たすことを第一に考えた」と話す。
 京大環境保全センターの高月紘教授は「再生油が有効利用できれば先進事例になる可能性がある」と評価している。

情報源:毎日新聞、2002年7月6日